「月に響く笛 耐震偽装」藤田東吾著
この本、本当に読み応えがあります。藤田東吾氏は、言わずと知れた、耐震偽装事件で渦中の人となった、確認検査機関イーホームズの社長です。この本はまさに、藤田氏が魂を込めた、渾身の本なのでしょう。私も、一つの事務所をゼロから立ち上げた創業経営者なので、自分の子供と言っていい、会社を取り潰された彼の悔しい気持ちが良く解ります。また、今回問題ととなった、確認検査機関の役割。大臣認定システムの問題等、藤田氏が訴えている建築設計業界における事実が、素人には本当に難しい、難解なこと。これは、我々が携わっている税務の世界も同じで、説明しても、その道のプロではないと解っていただけない、難解さがあるのです。よかれと思ってアドバイスしたことや、導いたことが、誤解され、曲解され、何度説明しても解っていただけないこともあり、藤田氏の気持ちが良く解ります。もし、ここにかかれていることが真実だとすれば・・・・私たちTKC会員の税理士の誰もが知っているあの事件を思い出します。「飯塚事件」まさに、国交省にかかる耐震偽装問題におけるもみ消しの疑惑は、現代の「飯塚事件」そのものなのではないか?ならば、「飯塚事件」が起きた、昭和40年の頃と役所の体質は全く変わっていない、そういうことになる。心ある方は、耐震偽装問題に関わるキーワードを、是非Googleで検索してみることをお勧めします。マスコミがギャーギャー言わなくなった後、「真実」はネットの世界で静かに語られているかも知れません。しかし・・・・9月に参院選がありますが、自民党は、この問題の核心に触れる人物を比例名簿に載せていますが、こんな「爆弾」の名前を乗せていていいのだろうか???と、思ってしまいます。大切な参院選なのに・・・節穴なのか、確信犯なのか。「美しい国、日本」を本当に創るのならば、この問題について、きちんと処理をして、我々国民に一刻も早く、事実を報告すべきでしょう。また、野党の方も、決して、この問題を政争の具にするのではなく、誠意をもって、真摯に、日本のことを考え、追求していただきたいと思います。