◇裁判を経験して分かったこと
私はここ数年、
長男が受けた虐待と、
その責任を問う裁判に取り組んできました。
私にとって、
人生で初めての裁判です。
実際に裁判を経験して、
強く感じたことがあります。
それは、
👉裁判では「証拠」が極めて重要
ということです。
・「私はこう記憶しています」
・「確かに、そうだったはずです」
というだけではなく、
その時に作られた記録が残っているか。
これが、
とても重要になります。
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◇裁判を経験すると、物の見方が変わります
一度裁判を経験すると、
日常生活や、日々の仕事の中でも、
👉「これは証拠になるだろうか」
と考えるようになりました。
・メールを残す
・業務チャットに記載を残す
・文書を残す
・いつ、誰が、何をしたのかを記録する。
そして大切なのは、
👉その時に記録すること
です。
後になって、
記憶をたどりながら作った記録と、
出来事が起きた当時に、
「通常の業務の中で」作られた記録では、
証明力が違ってくるからです。
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◇障害福祉サービスの「支援記録」
例えば、
長男が現在利用している生活介護事業所では、
利用するたびに、
連絡帳を兼ねた支援記録が届きます。
その日の様子や、
支援内容などが記録され、
私たち家族が確認して、
押印して返します。
事業所の職員さんたちは、
「将来の裁判のために証拠を作ろう」
などと思って、
記録しているわけではないでしょう。
日々の支援の中で、
決められた記録を、
その都度、真面目に作っているだけです。
しかし、
もし将来、何らかの問題が起きたときには、
👉その記録が、当時何があったのかを示す重要な証拠になり得ます
ここが、
とても大切なのです。
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◇日々の記録の積み重ねが証拠となる
日々の仕事の中で、
決められたことを、決められた時に、
誠実に記録する。
それを積み重ねておけば、
何かあったとき、
👉「私たちは、その時こうしていました」
と示すことができる。
私は裁判を経験して、
この重要性を痛感しました。
裁判を経験した方は少数派だと思います。
しかし、
この経験を多くの方に伝えることで、
一人でも多くの方が、
無用のトラブルに巻き込まれることのないように
していただきたいのです。
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◇会計帳簿も同じです
これは、会社の会計帳簿も、
まったく同じです。
・商品を売った
・仕入れをした
・給与を支払った
・設備を購入した
・接待をした
会社自身が、
そうした取引の事実を、
「日々の通常の業務の中」で、
複式簿記によって記録していく。
これは単なる、
👉「経理作業」
ではありません。
👉会社が日々、自分自身を守るための証拠を残している
のです。
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◇経理アウトソーシングによる記帳はどうか
やはり、
裁判を経験した方が少ないからか、
会計帳簿の証拠としての価値に目が向かないのでしょう。
最近、アウトソーシング業者による記帳が、
増えています。
会社から領収書や請求書を集める。
それをアウトソーサーへ送る。
AIが読み取って、
勘定科目を推定し、
仕訳を起こす。
そして、
総勘定元帳が出来上がる。
確かに、
帳簿の形にはなります。
見栄えは綺麗でしょう。
しかし、
AIはその取引の現場にいません。
アウトソーサーも、
その取引の当事者ではありません。
基本、まとめ記帳です。
AIは、領収書に書いてある”文字情報”から、
会計処理を推定しているだけです。
原始証憑である領収書等には、
確かに証拠価値はあるでしょう。
しかし、
そのように作られた総勘定元帳は、
ただ、
証憑書類の文字情報を整理した、
それらしい文書でしかなく、
その総勘定元帳”自体”には、
基本的に、
取引の実体を証明する証拠価値(証明力)は、
無いのです。
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◇会社自身が帳簿を作る意味
だから私は、お客様に、
自分の会社の帳簿は、
自分の会社で作っていただきたいのです。
税理士事務所の仕事を減らしたいからではありません。
お客様にとって……
👉帳簿の記帳は義務であると同時に権利
だからなのです。
自分たちが行った取引を、
自分たちが、
その時に記録する。
そして、
私たち税理士が、
その記録と証憑、
そして取引の実体を、
現地・現物・現人の
巡回監査によって確認する。
この積み重ねによって、
信頼性の高い、
証拠価値のある会計帳簿に、
なるのだと思います。
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◇記録は、自分を守るために残すもの
裁判を経験して、
私は、記録というものに対する考え方が変わりました。
記録は、
👉自分自身を守るために残すものです。
障害福祉サービスの支援記録も、
会社の会計帳簿も、
毎日の作業は、
とても地味で、大変です。
その時には、
将来何の役に立つのか、
分からないかもしれません。
しかし、
決められたことを、
決められた時に、
真面目にコツコツ記録する。
その積み重ねが、
何かあったとき、
👉「私たちは、その時こうしていました」
と示す証拠になる。
裁判など、
経験しないに越したことはありません。
でも、
実際に裁判を経験したからこそ、
私は強く思います。
記録とは、
過去を書き残すだけのものではありません。
👉未来の自分を守るための証拠なのです。
会計帳簿も、
まさにその一つなのだと思います。
