◇話し方教室で学んだ「たとえ話」

若い頃、
江川ひろし先生の話し方教室で、
講演やスピーチについて、
いろいろな技法を学びました。

その中で、
今でも私がよく使っているのが、

👉「たとえ話」


です。



難しい概念を、
そのまま説明しても、
なかなか伝わりません。

でも、
誰でも知っている具体的なものに置き換えると、
急に分かりやすくなることがあります。

いわゆる、
「メタファー」や「アナロジー」ですね。

⸻

◇たとえば「会社はオーケストラ」

例えば、
会社という組織を説明するとき、

👉「会社はオーケストラのようなものです」

と話すことができます。

社長は指揮者。

社員一人ひとりは、
それぞれ違う楽器を演奏する奏者です。

ヴァイオリンには、
ヴァイオリンの役割がある。
クラリネットには、
クラリネットの役割がある。

指揮者が、
楽器を自分で演奏する必要はありません。

それぞれの奏者の力を引き出し、
全体として、一つの音楽をつくる。

これが、
経営者の仕事です。

「組織をマネジメントする」
と言うより、ずっとイメージしやすくなりませんか?

⸻

◇「決算書」は会社の健康診断

もう一つ、決算書を、

👉「会社の健康診断」

にたとえることもできます。

・売上はどうなのか
・利益は出ているのか
・資金は足りているのか
・借入金は多すぎないか

人間の健康診断と同じで、
悪くなってから数字を見るのではなく、
定期的に確認する。

早く異変に気づけば、
早く手を打つことができます。

「財務分析が重要です」

と説明するより、こちらの方が、
はるかに伝わりやすい。

⸻

◇そして私は『宇宙戦艦ヤマト』を使う(笑)

ところが、
私は昔から、少し困った癖があります。

好きな映画や、アニメを、
たとえ話に使ってしまうのです(笑)。

特に、

👉『宇宙戦艦ヤマト』

です。

経営者には、
自分の組織の限界を、
正確に把握する能力が必要です。

「もう限界だ」

と思っても、
本当に限界なのか。

あとどこまで耐えられるのか。
その限界を把握したうえで、

時には、
ぎりぎりまで資源を使って、
活路を見いださなければならないことがあります。

そこで私が思い出すのが、

👉『宇宙戦艦ヤマト』第24話です。

⸻

◇「5分や10分でなくなるものではなかろう」

ガミラス本星で、
ヤマトは追い詰められます。


艦の下には、船体を溶かしてしまう強酸性の硫酸海。

上空からは爆雷の猛攻。

普通なら、硫酸海へ
自分から入ろうとは思いません。

ところが沖田艦長は、

👉海へ潜る

という作戦を示します。
その時の沖田艦長のセリフが振るっています。

👉「5分や10分でなくなるものではなかろう」

何とも沈着冷静……
しびれます……おねがい

 


「危険だからやめる」ではありません。
ヤマトがどこまで耐えられるのかを把握した上で、

その限界の中に活路を見いだす。

私は、経営にも、
こういう判断があると思っています。

経営者は、自分の会社の組織能力が、
どこまで耐えられるのかを知っていなければならない。

だから私は、

👉「組織限界を把握する能力」

 

を説明するとき、この話を、
よく使ってきました。

読者の皆さん……

伝わりますかね……爆  笑

 

※実際のシーンはこちら(2分31秒あたりから沖田艦長のセリフ&緊迫の潜航シーンです)

 

⸻

◇ところが、最近は伝わらない(笑)

私としては、
「これは、いいたとえ話だ」
と思っているわけです(笑)。

ところが最近、話し終わって、
皆さんの顔を見ると、

……。

反応がない(笑)。

そもそも……

👉『宇宙戦艦ヤマト』を知らない。

考えてみれば、
最初のテレビシリーズは1974年です。

私にとっては、沖田艦長も、
古代進も、デスラー総統も、
説明不要の存在です(笑)。

でも、若い人にとっては、
そうではありません。

これは、
ちょっと寂しい。

⸻

◇たとえ話には「共通言語」が必要

たとえ話は、
何でもいいわけではない。

👉話し手と聴き手の間に、共通のイメージがなければならない。

自分にとって、
最高に分かりやすいたとえでも、
相手が知らなければ、
逆に分かりにくくなります。

「組織限界」を説明するために、

まず、

『宇宙戦艦ヤマト』を説明しなければならない(笑)。

これでは、本末転倒です笑い泣き

⸻

◇良いたとえ話とは

👉良いたとえ話とは、「自分が分かるたとえ」ではなく、

「相手が分かるたとえ」なのです。

会社をオーケストラにたとえる。
社長を指揮者にたとえる。
決算書を健康診断にたとえる。

こういうものなら、世代が違っても、
イメージしやすい。

それでも私は、

『宇宙戦艦ヤマト』を、

たとえ話に使いたいのですけどね(笑)。