◇レスピーギの「ローマ三部作」
吹奏楽をやっていた方なら、
オットリーノ・レスピーギの名前を、
一度は聞いたことがあると思います。
レスピーギには、
ローマを題材にした有名な三つの交響詩があります。
「ローマの噴水」
「ローマの松」
そして、
👉「ローマの祭り」
いわゆる「ローマ三部作」です。
「ローマの祭り」は1928年に作曲された、
三部作最後の作品。
全4曲からなり、
古代から近代までのローマの「祭り」を、
圧倒的なオーケストレーションで描いています。
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◇最後を飾る「主顕祭」
その第4曲が、
👉「主顕祭(La Befana)」
です。
舞台は、
ローマのナヴォーナ広場。
「主顕祭」と聞くと、
厳かな宗教的な音楽を想像するかもしれません。
ところが、
この曲は全然違います![]()
レスピーギが描いたのは、
祭りに集まった庶民たちの、
👉ものすごい大騒ぎ
なのです。
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◇ナヴォーナ広場の喧騒を、そのまま音楽に
曲が始まると、
一気に祭りの世界へ引き込まれます。
・歌う人
・踊る人
・物売り
・手回しオルガン
・酔っぱらい
広場のあちらこちらから、
いろいろな音が聞こえてくる。
一つの音楽が終わってから、
次の音楽が始まるのではありません。
👉いろいろな音楽が、勝手に割り込んでくる…![]()
まるで、
ナヴォーナ広場の真ん中に立って、
四方八方から聞こえてくる音を、
そのまま耳にしているようです。
レスピーギは、
ローマの雑踏そのものを、
オーケストラで描いたのでしょう。
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◇酔っぱらいまで登場します![]()
中でも有名なのが、
トロンボーンのソロ。
これは、
祭りで酔っぱらった男が、
上機嫌で歌っているように聞こえます。
格調高い、
「永遠の都・ローマ」
とは少し違います(笑)
でも、
そこが面白い。
皇帝や軍隊だけが、
ローマではありません。
飲んで、
歌って、
踊って、
大騒ぎしている人たちも、
またローマ。
👉レスピーギは「生きているローマ」を描いたのですね。
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◇「混沌」を正確に演奏する
この曲は、
演奏する側にとっては、
とんでもなく大変です。
金管は咆哮する。
木管は走り回る。
打楽器も大活躍。
さまざまな旋律やリズムが、
次から次へと現れます。
ところが、
本当にバラバラに演奏したら、
ただの騒音になってしまいます。
面白くて、超難しいのは、
👉「混沌」を極めて正確に演奏しなければならない
というところです。
無秩序に聞こえるのに、
実は緻密に計算されている…
ここに、
レスピーギの管弦楽法の、
凄さがあるのだと思います。
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◇そして、最後は圧倒的な熱狂へ
曲が進むにつれて、
ナヴォーナ広場の熱気は、
どんどん高まっていきます。
木管も、
金管も、
打楽器も、
ほとんど総動員。
最後は、
広場全体が巨大な音楽の渦になったような、
圧倒的な熱狂の中で終わります![]()
「ローマ三部作」の最後が、
静かな余韻ではなく、
👉庶民たちの大騒ぎで終わる![]()
私は、
そこもこの曲の魅力だと思います。
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◇私が高校最後に演奏した曲です
そして私にとって、
「主顕祭」は、
特別な思い出のある曲でもあります。
高校3年生、
最後の吹奏楽コンクールで演奏したのが、
この曲でした。
ですから、この曲の構成は、
隅から隅まで分かっています(笑)
私はE♭クラリネットを担当し、
「主顕祭」の冒頭のソロを吹きました。
根本直人先生には市大会まで指導していただきましたが、
県大会の一週間前から、
先生の指導を受けることができなくなりました。
それでも何とか演奏を仕上げ、
全国大会は無理だろう…と覚悟を決め、
最後は東北大会まで進みました。
ただ、
高校最後のコンクールとしては、
どこか不完全燃焼だった。
そんな思いも、
今でも残っています。
※これは、当時の県大会の演奏です。高校時代の私も写っています。
演奏後、皆、不本意そうな顔をしています。
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◇音楽でローマを旅することができます。
それから40年以上が経ちました。
今改めて聴いても、
「主顕祭」は、
本当に面白い曲です。
目を閉じて聴いていると、
ナヴォーナ広場に、
たくさんの人が集まってくる。
👉音楽を聴いているというより、
音で描かれたローマを見ている。
そんな感覚になります。
レスピーギという作曲家の凄さは、
風景だけではなく、
そこにいる人々の声や空気、
街の匂いまで、
オーケストラで描いてしまうところなのかもしれません。
レスピーギが描いた、ローマの熱狂。
「主顕祭」。
機会があれば、
ぜひ一度、
ナヴォーナ広場の雑踏を想像しながら、
聴いてみてください。
きっと、
目の前にローマの祭りが見えてくると思います。
