◇ちょっとした違和感を見逃さない勇気

先日、
熱海市伊豆山の土石流災害に関する裁判が、
現在も続いているという報道を目にしました。

あの災害では、
大規模な盛土が崩落し、
多くの尊い命が失われました。
本当に痛ましい出来事でした。

報道などを見ると、
事故以前から、
地域住民が盛土に対して危険ではないかと
不安を感じ、
行政へ相談や指摘をしていたこともあったようです。

もちろん、
その時点で事故を防げたかどうかは分かりません。

しかし、
私はこの出来事から、

改めて一つのことを考えました。
それは、

👉「ちょっとした違和感を見逃さないこと」

の大切さです。



◇違和感はリスクの入り口

私は、
税理士として、
そして障害福祉サービス利用者の家族として、
長年さまざまな現場を見てきました。

その中で感じるのは、
大きな問題は、
突然現れるものではないということです。

多くの場合、
その前には、必ずと言っていいほど、

👉「何かがおかしい」

という小さな違和感があります。

その違和感は、
最初は説明できません。

しかし、

経験を積んだ人ほど、
その小さな違和感を大切にします。

リスク管理とは、
まさにその積み重ねなのだと思います。



◇私たち家族にも「違和感」はありました

実は、
長男が虐待を受けていた社会福祉法人ですが、
 

私も妻も、当初より、
わずかな違和感を感じていました。

しかし、

・「お世話になっている施設だから。」
・「こちらの思い過ごしかもしれない。」

そんな気持ちもあり、
積極的に動くことをためらってしまいました。

その結果、
長男は、虐待を受け、PTSDに罹患しました。

医師からは、

「PTSDは基本的には治らないと思います。」

 

として、

「PTSDそのものを元に戻すというより、

これから安心できる経験や楽しい経験を積み重ね、

相対的にトラウマの影響を小さくしていくことが大切です。」

という趣旨のお話を受けました。

あの時、
感じていた違和感を、
もっと真剣に受け止めていたら。

もっと早く動いていたら。
結果は違っていたのではないか。

その思いは、
今でも消えることはありません。



◇「空気」より「事実」を大切に

日本人は、
空気を読むことが得意だと言われます。
それは大切な文化でもあります。

しかし、

違和感を覚えながら、

・「言いづらい」
・「迷惑をかけたくない」
・「大丈夫だろう」
・「大事にしたくない」

そう考えてしまうことがあります。


けれど、
違和感を伝えることは、
誰かを責めることではありません。

事故や災害、
あるいは虐待や不正を防ぐための、
大切な行動なのです。



◇一市民にもできること

私は、
一市民としても、
街を歩いていて、

・「これは危ない。」
・「何かおかしい。」

そう感じたなら、

躊躇せず、
管轄する行政機関へ連絡することが

大切だと思っています。

・道路の危険箇所
・倒れそうな樹木
・壊れたガードレール

・不自然な盛土

あるいは、

・福祉の現場で感じた違和感

その一つひとつが、
大きな事故や事件を防ぐきっかけに

なるかもしれません。



◇違和感は、未来を守るサイン

違和感は、
単なる「気のせい」ではないことがあります。

もちろん、
結果として問題がなければ、
それで良いのです。

しかし、
もし本当に危険のサインだったなら、
その一言が、
誰かの命を救うことにつながるかもしれません。

私は、
税理士としても、
障害福祉サービス利用者の家族としても、
そして一市民としても、

これからも、
小さな違和感を見過ごさず、
必要なことは、
勇気を持って伝えられる人でありたいと思っています。

その積み重ねが、
より安全で安心できる社会につながると信じています。