今日は少し重い話題です。(いつも重いかもですね💦)

 

◇私が地域での生活にこだわる理由

強度行動障害の状態にある長男が虐待を受けた当初、
あまりにもパニックが激しく、
私たち家族は、本当に苦しくて、
入所施設を探したことがありました。

しかし、

現実は厳しいものでした。

市役所に問い合わせをすると、なんと

👉 待機者100人以上

という状況。

その時、
私たちは絶望しました。
そして、

退路のない地域生活を

模索することになったのです。



◇今は地域移行一択

ただ、
強度行動障害について学び、
自閉スペクトラム症について学び、
様々なエビデンスに触れた今、
私の考えは大きく変わりました。

今は、

👉 地域移行一択

です。

もちろん、私は
全ての入所施設を否定するつもりはありません。

現場で懸命に支援してくださっている

職員の方々も沢山います。

しかし、

YouTubeで見る強度行動障害の報道や

映画『月』などで描かれている

入所施設を見るたびに、

私はある社会学の概念を思い出すのです。



◇「全制的施設」という考え方

社会学者アーヴィング・ゴッフマンは、

👉「全制的施設(Total Institution)」

という概念を提唱しました。

そこでは、
生活の全てが一つの組織によって管理されます。
 

起床、食事、入浴、
就寝、余暇

その全てが、

個人の選択ではなく、
組織の都合によって決められていく。

私は、

一部の入所施設に、
その危険性を感じることがあります。



◇「生活」が「日課」になる

本来、
人にはそれぞれ、
好きな音楽があります。
好きな食べ物があります。
好きな時間の過ごし方があります。

ところが、

人員不足や業務効率が優先されると、
一人ひとりの生活は、

👉「個人の生活」

ではなく、

👉「施設の日課」

になってしまいます。

自分のペースで動けない。
好きなことができない。
説明もなく移動させられる。

そうなった時、

”支援”は生活支援ではなく、
”管理”へと変わってしまいます。



◇学習性無力感

心理学には、

👉「学習性無力感」(Learned Helplessness)

という概念があります。

何をやっても状況が変わらない経験を繰り返すと、

人は、
「どうせ何をしても無駄だ」
と学習してしまうのです。

例えば、

不安を訴えても理解されない。
混乱していても説明されない。
抵抗しても力で抑え込まれる。

そんな経験が続けば、

やがて人は、

👉「自分の意思を表現すること」

そのものを諦めてしまいます。



◇本当に落ち着いているのだろうか

例えば、
施設で静かに座っている利用者さんが

いたとします。

本当に落ち着いているのでしょうか。

それとも、

もう抵抗することを諦めてしまったのでしょうか。

支援によって安心しているのか。

それとも、

自己防衛のために感情を閉ざしているのか。

外から見ただけでは分かりません。

だからこそ、

支援者には高い専門性が

求められるのだと思います。


実は、正直な話・・・
私の長男でさえ、

「学習的無力感」を感じ、

ふと、悲しくなる時があります。


土日は、自分の好きな場所に、

ヘルパーの支援を受けながら

出かけているにも関わらずです。



◇行動障害は「問題行動」ではない

私は、
 

・裸になる
・便を塗る
・放尿する

・物を壊す

そうした行動障害を、
単純に問題行動だとは思いません。

もちろん、
本人も周囲も困ります。

しかし、

それは、
本人が感じている強烈なストレスや不安の

表現であることも少なくありません。

言葉で伝えられない。
理解してもらえない。

だから、

行動で表現する。

それは、
ある意味では、
 

👉 最後に残されたSOS

 

なのかもしれません。



◇支援員さんも幸せになってほしい

私は、もちろん
障害のある方だけでなく、
支援員さんも

仕事の喜びを感じ、

幸せになってほしいと思っています。

管理する支援。
押さえつける支援。
対立する支援。

そうした支援は、

利用者さんだけでなく、
支援員さんの心も疲弊させます。

誰も幸せにしません。

逆に、

本人の特性を理解し、

最新のエビデンスを学び、
安心できる環境を整え、
成功体験を積み重ねていく支援は、
利用者さんも支援員さんも笑顔になります。

私には、
長男の支援を通して、
そちらの世界が見えてきたのです。

だからこそ、

その可能性を信じています。



◇最新のエビデンスを現場へ

自閉スペクトラム症の支援。

そして、

強度行動障害支援。

この分野は、

ここ数年で大きく進歩しています。

・応用行動分析
・構造化支援
・トラウマインフォームドケア
・環境調整
・支援方法の統一

効果が示されている方法が、
次々と明らかになっています。

大切なのは、
そのエビデンスを現場に届けることです。

そして、
それを信じてもらうことです。

障害のある方も。
支援員の方も。
家族も。

皆が幸せな時間を過ごせるように。

私は、
そんな未来を心から願っているのです。

 

ちなみに・・・

私の息子は、地域で重度訪問介護を利用して、

ヘルパーと共にマンションで一人暮らしに挑戦しています。

 

苦戦しながらも、season2は半年継続中です。