多摩大学大学院時代、

修士論文の指導教授であった
田坂広志先生の講義での一説を、

ふと思い出しました。



「矛盾のマネジメント」
という文脈の中で、

先生が紹介してくださった、

評論家
亀井勝一郎の言葉です。



👉 「割り切りとは魂の弱さである」


今でも、
心の中に残っている、
大切な言葉です。



◇人生は矛盾だらけ

人生における選択は、
苦しいものです。

つい、

「それって、こういうことだよね」
「まあ、それでいいや」

と、
割り切ってしまいたくなることがあります。

白黒をはっきりつけた方が、
”楽”だからです。


しかし、
田坂先生は、
マネジメントの本質とは、

👉 「矛盾を把持すること」

だと仰っていました。



◇矛盾を抱え続ける

例えば、

・理想と現実
・優しさと厳しさ
・自由と秩序
・短期と長期

人生も、
組織も、

現実は矛盾だらけです。

しかし、
その矛盾を、
簡単に「割り切る」のではなく、

👉 思考を止めずに抱え続ける

そこに、
人間としての深さがあるのだと思います。



◇強度行動障害支援のただ中で

これは、
強度行動障害の状態にある長男の支援でも、
強く感じます。

特に、
「事故」が起きてしまった時などは、

👉 被害を受けた方の想い



👉 息子本人の苦しさ

その両方を考えなければなりません。


どちらか一方の立場から、

 

「そんな危険な障害者など受け入れられない」

 

あるいは

 

「社会は障害者を絶対に受け入れるべきだ」

 

 

そう”割り切って”言い切れば

簡単です。

しかし、現実は、
そんなに単純ではありません。


私たちは、

障害者の家族であれ、

あまり関わりのない方であれ、

👉 思考を止めない

👉 考え続ける

ことが大切なのではないでしょうか。



◇「器」とは何か

田坂先生は、
こんな言葉も仰っていました。


👉 「器とは、壮大な矛盾を把持する力である」


本当に深い言葉です。

人は、
年齢を重ねるほど、
単純に割り切れない現実に出会います。

その時、
矛盾を抱えたまま、
なお前へ進めるか。

そこに、
人間の器が現れるのでしょう。

税理士業務も、
強度行動障害支援も、

決して、
単純な白黒では割り切れません。

だからこそ、


矛盾を把持しながら、
思考を止めず、
腹を据えて、
進み続けたいと思います。

 

※このテーマに関する田坂先生の講話を聴くことができます。是非お聴きください。

 

 

「割り切りとは魂の弱さである」

そして、

「器とは、壮大な矛盾を把持する力である」

日々、答えのない問題に直面する私たちは、
この二つの大切な言葉を胸に、
これからも歩んでまいります。