障害のある子を育てていると、
こんな言葉を聞くことがあります。
「この地域では受け入れ先がありません」
「前例がないので難しいです」
「どこも手を挙げてくれませんでした」
でも、これって本当に
仕方のないことなのでしょうか。
私は、そうは思っていません。
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■ 地域自立支援協議会は「置いてあればいい会議」ではない
「地域自立支援協議会」は、
障害者総合支援法に基づいて設置される協議の場です。
目的は、とても明確です。
• 地域の障害福祉の課題を共有する
• 関係機関同士の連携を深める
• 個別ケースから、地域全体の課題を見つける
つまり、
👉 困っている“個人”の課題を、地域の課題に変えるための仕組み
です
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■ 本来の主役は「個別支援会議」
資料の中で、特に大事なのがこの点です。
個別支援会議は、協議会の命綱です。
協議会の前提として、
個別支援会議が開催されていないと、
協議会は空回りすることになります。
すなわち、
一人ひとりのケースを丁寧に検討し、
そこから見えてきた課題を集めていく。
• Aさんの困りごと
• Bさんの行き詰まり
• Cさんの支援の限界
これらを集積して、
「この地域には、こういう共通課題がある」と整理する。
これが、
個別課題を“普遍化”するという考え方です。
これが、地域自立支援協議会の本来の役割です。
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■ 協議会が形だけになると、何が起きるか
ところが現実には、
• 個別支援会議での課題を前提にしない
• 委員の経験談や感想だけで終わる
• 昔からの慣習で会議が進む
• 市長からの諮問事項への答申の作成を目的とする
そんな協議会も、残念ながら存在します。
こうなると、何が起きるか。
👉 地域の福祉の知見が、まったく積み上がりません。
結果として、
• 強度行動障害の状態にある子は
• 「どこも受け入れられない存在」になり
• 家族が孤立していく
あるお医者さんの言葉が、胸に刺さります。
「自立支援協議会が機能していない地域では、
強度行動障害の状態にある子の受け入れ先は、ほぼ無い」
これは、脅しではなく、
構造の話なのだと思います
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■ 専門部会は「形」ではなく「出口」を作るためにある
本来、協議会では、
• 個別課題をもとに
• 専門部会(プロジェクト)を立ち上げ
• 資源開発・改善を検討し
• 市町村へ提案・答申する
という流れが想定されています。
つまり、
👉 「話し合い」で終わらせず、制度や仕組みに反映させる
ための場なのです
決して、市長の諮問への答申書をまとめる協議会ではありません。
市長の声より、個別支援会議の声を聴くべきです。
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■ 親として、なぜ関心を持つ必要があるのか
自立支援協議会は、
専門家や行政だけのものではありません。
まして、市長のためのものではありません。
法律上も、
障害者本人や家族の参画が前提とされています。
なぜなら、
• 現場の困りごとを一番知っているのは
• 日々、支援の限界に直面しているのは
私たち家族だからです。
協議会の趣旨を知らないままでは、
• 声を上げる場所が分からない
• 問題が「個人の問題」で終わってしまう
そんな状態が続いてしまいます。
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■ 最後に
地域自立支援協議会は、
• うまく使えば
• 地域の支援力を確実に高める仕組みです
でも、
• 趣旨を無視し
• 形だけの運用を続ければ
地域の福祉は、確実に停滞します。
強度行動障害の状態にある子が、
「どこにも行き場がない存在」にならないために。
私たち親こそが、
この仕組みの意味を知り、
静かに、しかし確実に、
見守り続ける必要があるのだと思います。
ご自分の行政を常にチェックし、
市議会議員や首長への投票行動に繋げなければなりません。
