強度行動障害の状態にある子と暮らしていると、
どうしても「警察」という存在に、身構えてしまいがちです。
我が家も、かつてはそうでした。
昔は、
ちょっとした音や行動で通報され、
警官の方が何度も自宅を訪ねてくることがありました。
一度は、なんと、
ジュラルミンの盾を持った複数の警官に、
家が包囲されたことさえあります。
流石にこの時は、
指揮官の刑事と、
抗議する私とが、
大声で非難し合いましたが(笑)
今思えば、
お互いに情報がなく、
「分からないから、最大限の警戒をする」
という状態だったのだと思います。
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■ 我が家が選んだのは「事前に知ってもらう」こと
そこで我が家では、考え方を変えました。
「何かあったときに説明する」のではなく、
何も起きていない時から、知ってもらう。
具体的には、
• 地元警察署の生活安全課から定期連絡をお願いしました
• 長男の支援会議にも生活安全課の方に参加してもらい、
長男の特性や支援方針を共有してもらいました
これは、特別なことではありません。
「この家には、こういう事情がある」
「本人は悪意があって行動しているわけではない」
それを、事前に知ってもらうというだけです。
どのように連携が実現したのか・・・
一度、生活安全課の警部が、
長男を恫喝するような発言や行動があったため、
まず、私たちは、市役所と共に抗議し、
警察の”障害者差別解消法違反”について指摘するため、
市役所を伴って警察署を訪問し、
その際に、支援会議への参加を、
市役所から要請をしました。
警察署も、こんな経緯から引けなくなったのでしょう。
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■ 連携があると、対応は驚くほど変わる
こうした連携を続ける中で、
警察の対応は、はっきりと変わりました。
最近では、
• 不要に緊迫した対応をされることはなく
• 状況を見たうえで、落ち着いた関わりをしてくれます
• 府中市の街中でトラブルになりかけた時も、
本人の状態を理解した対応をしてもらえました
「警察が怖い存在」から、
「一緒に地域の安全を守る存在」へと変わった感覚があります。
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■ 連携は、警察のためではなく「本人のため」
この連携は、
警察のためでも、行政のためでもありません。
一番守りたいのは、
本人が新たなトラウマを負わないことです。
突然、大勢の警官に囲まれること
強い声や威圧的な態度を向けられること
それ自体が、
強いストレスとなり、
状態をさらに悪化させてしまいます。
だからこそ、
• 事前に知ってもらう
• 「顔の見える関係」をつくる
• 「事件」ではなく「支援」の文脈で関わってもらう
この積み重ねが、とても大切だと感じています。
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警察と連携する、というと
「大ごとのよう」に感じる方も多いと思います。
でも実際は、
何も起きない日常を守るための準備
です。
すべての家庭が同じことをする必要はありません。
でも、
「こういう選択肢もある」
ということは、知っておいてほしいと思います。
