TKC全国会の税理士が電子申告を実践した件数が、3/31で780,483件となった。
すべての電子申告件数が110万件と言われているので、7割をTKC会員で実践したことになろうかと思います。

昨年までほとんど進んでいなかった電子申告件数が、今年度大幅に伸びたのは、
税制改正で、納税者が税理士に代理権を付与している場合、税理士の署名だけで電子申告出来るようになったことが大きいが、それだけではない。

それは、志の高い税理士が多かったということ。


税理士の使命は、大きくは2つあると思います。

(1)中小企業の最も近くに寄り添い、日々発生する様々な経営課題に、一緒に立ち向かっていく同志としての役割

財政的基盤が弱い中小零細企業にとって、経営のアドバイザーとなる社外重役を雇おうとすると、とても高い報酬が必要となるが、税理士に対して、税務代理・税務申告書の作成を依頼することで、経理を把握できるために、税理士が社外重役の役割を果たすことができるのである。

この役割が、お客様が税理士に最も求めるニーズなのである。

(2)国家の安定的財政基盤を支える役割

税理士は、主に、資産家の税務申告と中小零細企業の経理と税務申告を担っている。
税理士がきちんと納税者に説明し、伝え、適正な納税義務を援助することなしに、国家の安定的な財政基盤はあり得ない。

それは、現実の税務の現場では、100%税法通りには行かないからである。


現実の資産家や中小企業におけるタックスコンプライアンスの感覚を見るに、

「税金なんていい加減でいいだろう。」という考えと、
「税金はきちんとしなければならない。」という考えとの間で、

微妙に揺れ動く境界線のようなものがある。

この観念のバランス感覚には非常に繊細なものがあり、ちょっとバランスを崩せば、彼らの社会全体が、一方の方向に雪崩を打ったように変化してしまう危機感がある。

税務の現場で、税理士の先輩方が、ありとあらゆるコミュニケーションのスキルを使って、納税者である中小企業の社長に、タックスコンプライアンスの定着の努力をしてきたのは、税法には現れない貢献であったと思う。



さて、今回電子申告の実践件数が大幅に伸びた理由は(2)の役割からであろう。
国家の安定した財政的基盤を支えてこそ、国民から選出された代表が、きちんと役割を果たすことができ、素晴らしい国を作ること。
この志を多くの税理士がもっていたということ。

そのために、電子申告のメリット・デメリット論を論ずるより先に、
今後当たり前のこととならなければならない電子申告に率先して取り組むのは、
私たち税理士をおいて他にはない。

当事務所では、国税はもちろん、地方税も、100%の電子申告を目指している。
4月申告は、100%完全達成。

今後も、電子申告を当たり前に取り組んで行く。