最初は、お客様だしと思って
きちんと話を聞いていたのだが、
そのうち、
「私は浅田真央と友達だ。」
「あの駅ビルにあるコーヒー屋は、私が入れさせたのよ。」
と、話がどんどん大きくなってきて、
挙句の果てに、待合室にあったテレビの
マラソンの映像を見ながら、
「私は夜中の2時3時に20km走るのよ。半袖で。」
と、意味不明のことを話し始めた。
ん…?
なんか…おかしいぞ…?
そして毎日同じお洋服で来られる。
もしかしたら…?
そしてそんなおばあちゃん、
ある日突然、
「あなたに良い人がいるのよ。」
と言い出した。
え?なんですと!?
私がバツイチだという話をしたから、
独身の良い男を見つけてきた、と。
産婦人科医で40歳。
え、いいじゃん…!
今度ここに連れて来ると言っていたので、
それが本当だったら
おばあちゃんが何者なのか、
話が分からなくなりそう