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アメリカ映画ながら、日本を舞台に日本人と武士道を偏見なく描こうとした意欲作で、多数の日本人俳優が起用されたことも話題を呼んでいました。
その中でも「勝元」役を演じた渡辺謙さんは、ゴールデングローブ賞助演男優賞、ならびにアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました(いずれも受賞には至らずらしい【残念💦】)。
戦闘シーンの苛烈さや、一部に介錯シーンなどを含むため、アメリカ公開時はR指定(17歳以上対象)となっていたんだって(日本では全年齢指定)。
全視聴したけど日本人だからか、映画で介錯シーンよく見ているせいか、R指定ってほどの残虐さは無いような気がしたんだけどなぁ。慣れって怖い?
トム・クルーズが演じる主人公ネイサン・オールグレンのモデルは、江戸幕府のフランス軍事顧問団として来日し、榎本武揚率いる旧幕府軍に参加して箱館戦争(1868年 - 1869年)を戦ったジュールブリュネだそうです。
日本での興行収入は137億円、観客動員数は1,410万人と、2004年度の日本で公開された映画の興行成績では1位となりました。
一方、本国のアメリカでは2003年12月1日にプレミア上映されたのち、12月5日に2908館で公開され、週末興行成績で初登場1位になりました。
その後も最大で2938館で公開され、トップ10内に7週間もいたみたいです。
興行収入は1億ドルを突破し、2003年公開作品の中では20位を獲得。
渡辺謙さんや小山田真さん、小雪さん、真田広之さんなどを含め、日本の俳優が海外に進出する一つの契機を築く作品となりました。
【ラストサムライ】の映画公開直前特番のハイライト動画です♡
映画のあらすじです。
冒頭では、古事記の一説(イザナミとイザナギの神が剣で、日本の国土を生成したと信じている人々の住む国)を引用する形で、日本の国柄を紹介しています。
その長く深い伝統の空気を打ち破る幕末の近代化が始まりだした。
建国以来の剣を信じるものと、新たな洋式鉄砲と軍隊に希望をかけるものの思いに、日本という国は分断されていったのだ。
ところは変わって、南北戦争時代のアメリカ。
北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は、南軍やインディアンと戦う。
その戦争の渦中では、関係の無いインディアンの部族に攻撃を仕掛けたり、インディアンの子供たちを撃ち続けたりした。
良心の呵責に悩まされたオールグレンは、トラウマとなった戦場での体験から逃れるように、ウイスキー浸りの生活に陥る。
そんな中、日本の実業家にして大臣の大村(原田眞人)はバグリー大佐を介し、お雇い外国人として「戦場の英雄」を軍隊の教授職として雇いに来た。
その頃の日本は明治維新が成り、近代国家建設のために急速な近代的軍備の増強が必須であった。
大金のオファーに魅せられたオールグレンは、僚友ガントとともに日本に行き、軍隊の訓練を指揮する。
やがて、不平士族の領袖である勝元(渡辺謙)が鉄道を襲ったという報が入った。
まだ訓練は出来ておらず、この軍隊では闘えないと抵抗するも、やむなく出動するオールグレン。
案の定、隊の練度は低く、サムライたちの勢いに呑まれた部隊はバラバラになり、ガントは落命、オールグレンは勝元らに捕えられる。
しかし勝元は彼を殺さず、妹のたか(小雪)に手当てをさせる。
回復してきて村を歩き回り、古きよき日本の人たちの生活の風景を目の当たりにする中で、オールグレンは彼ら反乱軍=サムライたちの精神世界に魅せられるようになる。
そして勝元もまた、オールグレンにどこか不思議な魅力を感じ始めていた。
勝元の息子である信忠(小山田真)の村での生活を深めるにつれ、オールグレンは村の人々に急速に心を開いていくが、世話をしてくれる女性、たかはオールグレンに不信感を抱き続ける。
彼女の夫は、戦場でオールグレンにより殺されたからであった。
だが村の生活に敬意を表すようになったオールグレンに対し、次第にたかは心を開き始め、やがてたかはオールグレンを許すようになる。
訓練と談笑と生活の中でオールグレンは心の中に静けさを取り戻し、サムライの村での生活に神聖なものを感じ始める。
またオールグレンは、氏尾(真田広之)との剣合わせで、はじめて引き分けることができた。
これを機に、オールグレンは氏尾や村の男たちからの信頼を急速に勝ち取る。
そんな中、村の祭りが行われ、ふだんは怖く厳しい村の首領・勝元が道化を演じる舞台を見て皆が笑いあっているスキを狙って、大村が差し向けたとおぼしき間諜(スパイ的な?)が密かに村に近づき、襲撃を試みる。
オールグレンと勝元・村人は心を一にして間諜と戦い、ついにオールグレンは村人と味方になった。
やがて春を迎えて雪が溶け道が開いた頃、政府に呼び出されて勝元一行は東京へ出向く。
疑いと警戒の目で一団の行進を見つめる大村。
一行の中にオールグレンが居ることを見つけて、ほっと笑顔をもらす通訳・写真家・著述家のグレアム。
東京でオールグレンが見たものは、すでに立派に訓練され、軍備も充実した政府軍の姿であった。
街に出たオールグレンは、銃を掲げ不遜な態度で振る舞う軍人が、信忠の剣を奪い、髷を切り落とす場面に出くわす。
そんなオールグレンに、大村は刺客を差し向ける。
一方の勝元は、廃刀令にしたがって刀を捨てるよう大村に迫られる。
勝元は判断を明治天皇(中村七之助)に仰ぐが、天皇は気弱さから目をそむけてしまう。
刀を捨てない勝元は、東京にて謹慎となる。
オールグレンは、大村の不平士族討伐軍の指揮官就任の申し出を断り、日本での職・役割を終わらせアメリカへ帰ろうとする。が、大村の差し向けた刺客に襲われる。
その後、信忠ら村の一軍やグレアムと共に謹慎先の勝元を脱出させる。
勝元一行は村へ帰還できたものの、殿を務めた信忠は警備兵に撃たれ、帰らぬ人となる。
もはや、政府軍と勝元達反乱軍との対決は免れぬものとなった。
意を決したオールグレンは反乱軍の一員として、大村とバグリー大佐率いる政府軍に一矢報いる事を決めた。
反乱軍は兵力を上回り、榴弾砲(大砲の1種?)まで装備した政府軍を相手に勇敢に闘う。
最後の騎馬による突撃でバグリー大佐を討ち取るも、回転式機関銃ガトリング砲により阻止され、オールグレンと勝元を除き反乱軍は全員戦死。
傷ついた勝元は、信頼するオールグレンにとどめを刺すよう頼み、今際の際にオールグレンの背後に咲く桜を見ながら、「すべてパーフェクトだ」という言葉を遺して、こと切れた。
反乱軍はオールグレン一人を残し全滅した。
しかし、この闘いは決して無駄ではなかった。
政府軍の兵士たちは勝元の死に様に涙し、敬意を表し跪いて頭を垂れたのである。
維新以降、失われて久しかった「武士道精神」を、軍人たちが取り戻した瞬間であった。
生き残ったオールグレンは明治天皇に拝謁。
そこで勝元の生きざまを語り、遺刀を渡す。
それは日本が真に近代国家に生まれ変わるための、勝元からのメッセージであった。
【ラストサムライ】クライマックス動画です。
映画の出演者達です。
真田の存在感が、ハリウッドスターに「食われた」と思わせたようだ。もっとも、主役のトムが映画の中心になるべきなのはある意味、当然なのだが…。
この日の会見でトムは「全身全霊で映画に打ち込める情熱を持った俳優と共演したい」と語ったが、まさしく真田はそんな俳優としてインプットされているようだ。