今月も房仙先生から、臨書のお稽古をつけていただきました。

藤原行成の『白氏詩巻』より『歓娯』の二文字です。

 

レッスンのはじめに、

「先生のように書けない…」と感じるのは仕方ないですが、

それはある意味当然のこと。

指導歴五十年の先生と、自分を比べるのは止めましょうねと

お話がありました。

 

本当にその通りで、オリンピック選手と自分を比べるぐらい、

意味がないことであるなぁと、気持ちが軽くなりました。

 

とはいえ、先生はzoomを駆使し、非常に効率のよい指導を

展開しており、熱心な生徒たちはグングン成長をしている様子が

伺えます。

 

 

 

○効率の良い学びとは?

 

課題を一見して、即、ポイントを押さえられれば良いのですが、

書き順さえおぼつかない行草書となれば、

 

先生の指導が無くては、一生書けません(笑)

 

房仙先生のご指導は、論理的で計算もありつつ、

生徒を飽きさせない工夫に満ちています。

 

まずは全体像を把握することから始まります。

次に要所要所のポイントを押さえての解説があり、

先生が実際に書いて見せてくださいます。

 

そして、1人ひとりが(モニターごしに)先生や皆が見守る中で書く=アウトプット。

最近では、声に出して説明しながら書くという一段階上のレベルに移ってます。

 

さらに、複数回の受講者に解説のチャンスが与えられました。

 

漫然と習うより、メリハリあるご指導で集中し、

ときには緊張感を伴って、学ぶこと。

 

この辺りに効率の良い学びの秘訣がありそうです。

 

そして我々は「書けても、書けなくても」学びを得ています。

 

冒頭の話のように、落ち込んだりする必要は無し。

書けないから習っている!のですから。

 

レッスン中に1つでも2つでも「分かった!」という気づきがあれば、

築いていけます。

 

コスパが良いレッスンなんて表現したら叱られそうですが、

本当にそうなんです。

 

○行成がなぜ「三蹟」の一人なのか。

 

先生の指導を受けていると次第に”実感として”分かってきます。

さらに光孝先生のパワーポイントのプレゼンで「知の補完」が加わり、

理解も深まりました。

 

書道の原理・原則は、あらゆる事に通じると感じる今日この頃。

書く事も本物を見る目を養っていく事も両輪でやっていきたいです。

 

房仙先生、光孝先生、ありがとうございます。