今夜のレッスンで、私の運動オンチがバレてしまった…。
房仙先生に指摘され、あまりにも図星で、自分でも思わず笑ってしまいました。
実は、薄々気づいていたのです。
運動神経と書道の腕前は、どこか比例しているのではないかと。
房仙先生は、幼少期にご両親が体調を心配され、体育の授業にあまり参加させてもらえなかったと伺ったことがあります。
それにもかかわらず、先生の運動神経は群を抜いています。
雪上揮毫を思い出してください。
足元を雪に取られる危険がある中、墨を含んで重くなった(大きな筆なら10kgを超えることもあるでしょう)筆を、自在に操られるのです。
さらに、空間認識能力も並外れています。
まるで俯瞰しているかのように書かれるあの感覚——どうやって可能になるのか、驚嘆するばかりです。
俯瞰で描く絵師といえば北斎。
そう考えると、房仙先生は北斎にも通じる天才と言ってよいのかもしれません。
……少し話が逸れました。
Mちゃんが、分かりやすく説明してくれました。
私たち運動オンチは、頭では理解していても、末端の腕や指が思い通りに動かないのだと。
「不器用」と言ってしまえばそれまでですが、私はこう思っています。
「不器用ですから」
この言葉を口にしていいのは、俳優・高倉健さんだけではないかと。
私は確かに不器用です。
けれど、それを言い訳にはしたくありません。
そう思うようになったのには、理由があります。
かつて三島校にいた、大工のKくんの話です。
彼はとても器用で、アイデアにも富み、創意工夫を惜しまない人でした。
あるとき「器用だね」と声をかけると、少し照れながらこう言ったのです。
「器用って言われるのは、あまり好きじゃない。努力もせずにできたみたいに聞こえるから」
その言葉に、はっとしました。
器用な人にも、私には想像できない葛藤があるのだと。
房仙流書道は、私たち運動オンチにとって、本当にありがたい学びです。
先生が古典を分析し、丁寧に言語化してくださる。
さらにオンラインレッスンでは、筆の動きを間近で見ることができます。
まずは筆使いが合っていればいい。
うまく書こうとせず、自然体で向き合う。
不器用であることを自覚しているからこそ、練習する。
身体に染み込むまで、繰り返す。
添削を受け、また書く。
その反復の積み重ねがあるからこそ、年に一度、作品に挑戦させていただけるのです。
その年に一度の房仙会書展が、
いよいよ4月24日から始まります。
今年は、房仙先生の喜寿を記念する特別な年です。
房仙先生がどのような新作を発表なさるのか、私どももワクワク期待しております。
第26回房仙会書展のご案内です。
日時:2026年4月24日〜26日
会場:銀座・鳩居堂画廊 3階・4階
ぜひ会場でご高覧いただけましたら幸いです。
