1.8㌔の立派な鯛をおろしていたら、出てきました、骨のこぶ。
鳴門、明石の激流を泳ぐ鯛にできる、という俗説のある(→鳴門鯛の鯛の鯛と鳴門骨)こぶ。なんでも江戸時代からこのこぶは有名で、こうしたこぶ持ちの鯛のことをこぶ鯛と呼んでいたのだとか。現在の標準和名でいうところのこぶ鯛とは別の意味で、真鯛の中でこうしたこぶを持つ立派な鯛、という意味のようです。
瀬戸内ではもっぱら鳴門骨、と呼ばれているようですが、鳴門や明石の鯛にしかない、というわけではありません。実際写真の鯛は鹿児島から。大荒れの日本近海の中からやってきた、大助かりの2尾でした。
激流を泳ぐタイは筋肉も骨も発達しているから、というような説を聞いていたのですが、なんと調べてみたら、これは良性の骨腫、なんです(→水産食品の寄生虫検索データベース)。いやぁびっくり!!です。骨腫といわれると、全然おいしそうじゃないし、せっかくのプレミアム感がしぼんでしまいます。
とはいうものの、江戸の昔から、プレミアムな鯛にあるこぶ骨、と言われてきたということは、多分、こぶを持つ鯛はいずれもおいしかったのだろうと思います。そしてハイ!この鯛もおろしているときからワクワクするほど良い身質でした!