アルカディア VF-4A ライトニングIII
今回紹介するのはVF-4A ライトニングIIIという「超時空要塞マクロス Flash Back 2012」
という30分ほどのOVAにわずかに出てくる機体です。
あまりに短い登場シーンゆえにファイター形態しか出てこなく、
全貌がわかるようになったのはゲーム「マクロス デジタルミッション VF-X」が初となり
それまでは非変形の戦闘機として紹介されていた。
今回再販されたVF-4”A”は先程紹介したように非変形の機体となっていたが
設定上はただ単に変形機能がロックされていただけでパイロットたちの要望によって
変形機能がアンロックされた経緯を持つ。
(VF-1という前例がありながらなぜロックされていたのかは不明)
御託はここまでにして早速見ていく。
●パッケージ
パッケージは他の商品と同じようなサイズになっている。
ライトニングIIIらしく、稲妻の走る背景(雷雲?)になっていてかっこいい。
●内容
・VF-4A ライトニングIII
・一条輝
・手 2種(変形用握り拳/可動手)
・ガンポッド(VF-1と一緒)
・スタンド用アタッチメント
・マーキングシール
・取扱説明書
・アフターサポート用のシリアルナンバー
と、アルカディアにしては珍しくミサイルセットなどついてこない。
というのも、VF-4は他の機体のようにミサイルを取り付けるハードポイントなど省かれ
すべてが内蔵武器になっているからである。
(ミサイルもステルス性を重視して機体と一体化する半埋め込み式になっている。)
ということで、ガンポッドすら本来であればないのですが
商品化にあたってVF-1と同一のものが同梱された。
●ファイター形態
VF-4が宇宙での使用を目的とされているので空力をあまり重視していない
マクロスにしては珍しいデザインをしています。
機体自体はかなり薄いのですが、巨大なエンジンブロックがあるので
ボリューム感があります。
また、ランディングギアの高さがそれぞれ違うため着地しているとこのように
コックピットが地面に近づく仕様になっている。
足首側のノズルとその上のバーニアはそれぞれベクターノズルとなっているので
自由に動かすことが可能。
特にバーニアの方はボールジョイントになっているのでどの方向にもグリグリ動く。
河森さんがこの機体を紹介する際とにかく薄さを推していた。
こう見ればよく分かると思う。
底面を見ると恐ろしいまでものツライチ感がわかる。
これが変形するというのだから恐れ入る。
同じく一条輝搭乗機のVF-1Jと。
VF-1(初代)のときは敵となるゼントラーディがリガードやクァドラン・ローなどの
兵器に乗るとは想定してなかったため、かなり小型だが
それを織り込んだVF-4以降は一回り以上巨大化しているため
同じ1/60でもスケール感が違うような感じがする。
また、基調となるカラーリングもTV版の純白からグレーになりロービジ調となったことで
かなりそれっぽい雰囲気になっています。
●ガウォークファイター形態
足だけ出したガウォークファイター形態。
内蔵武器のビーム砲のおかげでVF-17の強行型のような形態に見える。
側面から見るとバランスが良さそうな感じですが、
実際には機体の重量配分が後方に偏りまくっているので
バランスを取るのが非常に難しい。
(形状もそうだがダイキャストパーツも後ろに集中している。)
実機が存在するとしたら空力云々以前の問題で前進翼よりも遥かに飛行が難しいと思われる。
一度ストールすれば復帰は絶望的な重量配分であるからだ。
後ろから見るとこんな感じ。
VF-1のようにサブエンジンが出てくるわけではなく
バーニア部分がそのまま残っているので推進力が強そうである。
足の付根はこのようにパネルが分割されていて
なるべくスカスカにならないような配慮がされている。
しかしそれが原因で足が外側に開かなくなっているので
このパネルを展開することでさらなる可動範囲を獲得できる。
●ガウォーク形態
腕が展開されたことで一気に馴染み深い形になりました。
腕が出たからと言ってバランス的に改善されたわけではないので自立は難しい。
VF-1やYF-19、VF-25などと違って腕が展開されても後方部分がスカスカにならないので
後ろから見ても見栄えがとても良い。
VF-1と。
ファイターもそうだったがスケール感がまったく違うとしか思えないサイズ差になっている。
●バトロイド形態
バトロイド形態はこの時代のものにしては珍しく
複雑な変形をしてコックピットを内蔵するタイプになっていて、
しかもコックピットはVF-31のように水平になるタイプで時代を先取りしすぎてる。
シルエットはかなりマッチョな感じですが
エアインテーク部分とエルロン部分が下に折り曲がっているだけで
実際のボディ部分は機首部分のみなのでかなり細身である。
側面から見るとこんな感じでかかとが小さい上に
重心が後ろに寄っているので直立させるのが難しい。
頭部はこんな感じでほかではあまり見ないエイリアンのように長い形状をしています。
それでいてカメラ部分はバイザータイプなのでヒロイックさも兼ね揃えていてかっこいい。
肘はこれくらいしか曲がらなく、可動範囲は狭いがそれよりも構造上
深刻な問題があるため逆に全く気にならない。
これがその問題。
肩まわりが完全に囲まれてしまっているため
腕を上にあげるどころか水平にあげることも出来ない。
足回りはVF-1のように干渉するものがないので非常に動かしやすい。
ただし太ももが短いので膝立ちはちょっとむずかしい。
膝関節は二重になっていて、引き伸ばすことでここまで曲げることができる。
しかし膝関節のフレームが丸見えになってしまうので注意。
(もともとガウォーク用の関節で本来は逆に曲げるようになっている。)
背面。
膝裏などスカスカになる部分に装甲が展開するので見栄えがよく
シンプルでありながら密度が高い。
VF-1と。
バトロイドにするとあら不思議。
ほぼ同じサイズ感になってファイター・ガウォーク形態の時のサイズ差はどこへ行ったのか。
●付属品
・スタンド用アタッチメント
・ガンポッド
・可動手
正直ミサイルセットとかないのだからスタンドくらいは欲しかった。
(上がVF-1のもの。下がVF-4のもの。)
最初に述べたとおりVF-4は武装がすべて内蔵になっていてガンポッドを持っておらず
Flash back 2012でVF-4が映るシーンではご丁寧に機体の腹をみせてくれるのだがなんにもない。
なぜついてくるかは不明だがバンダイのHI-METAL Rでも付属するのでお約束なのだろう。
画像を見ての通りVF-1と本当に同一なので見た目に違いはない。
可動用の手は変形用のものと比べ大型でよく作り込まれている。
親指と人差し指が独立して動き、残りがくっついているタイプになっている。
●適当に
膝立ち。
やはり太ももが短いのでバランスがとても悪い。
腕が水平まであがらないので見栄えがあまり良くない。
手持ちのスタンドで奇跡的にバランスが取れた一枚。
だが何がやりたいかよくわからないポーズになってしまった。
両手のビーム砲を撃ちまくってる感じにしたかったのだが
前にも突き出せないのであまりかっこよくないかんじになってしまった。
本当はもっと色々撮りたかったのだがスタンドがないので
自由なポージングがとらせられなく、可動範囲も狭いので
その中でできるかっこいいポーズが全然思いつかなかった。
手持ちのスタンドだと重量に負けて使い物にならないし
アームも弱いのでこの機体のような細くて掴む場所がないものは厳しい。
先も述べたとおりミサイルセットがないのだから
簡易的なスタンドくらいは値上げしてでもつけて欲しかった。
以上、アルカディア VF-4A ライトニングIIIでした。
実際のところVF-4は本当に非変形の機体だったらしく、
ガウォーク・バトロイド形態は後付で河森さんが考えたのでシワ寄せがかなりあるのか
可動範囲が他の商品と比べて著しくよくない。
しかし、YF-21のような異型感がある特別な感じの機体になっていて
しかも一条輝搭乗機というさらなるスペシャル感もあるので
鑑賞目的で購入するのがいいと思います。
(遊ぶならもっていないので比較できないがHI-METAL R版が適していると思う。)
変形機構に関しては流石アルカディアといったところで、シンプルながら
最大限の変化を実現していて
変形難易度はこれだけのものでありながら簡単な部類です。
ただ、半埋め込み式のミサイルが結構ぽろりするので注意が必要です。
Amazonになかったのででじたみん楽天市場店から。
今回再販されたもののプレミアムフィニッシュ版なので色々タンポ印刷されていて豪華。
マクロス デジタルミッション VF-Xに登場するVF-4G。
今回発売されたVF-4Aは一条輝搭乗機ということでスカルマークが印刷されていたりするが
これはそういうものがなく一般機体という感じになっている。
VF-4が初めて変形したゲーム。
ゲームバランスが惜しい上にバグなのか仕様なのかよくわからんものがあるが
マクロス初の3DCGゲーだったのでそれはそれは話題になったらしい。
アルカディアさん。
SV-51のノーラ機はまだですか?