司法書士の山口です。
「返済のために新たな借金をする」
これを自転車操業と言います。
例①)A社・B社・C社に今月8万円の返済がある。
お金が足りないのでD社から8万円借りて返済した。
翌月もその翌月も返済金が足りない。
カードをまわして返済した。
例②)5社に300万円のリボ払いがある。
返済金が足りないけど、お金がもう借りられない。
仕方ないので、生活費は全部ショッピングのリボ払いでまかなっている。
このように自分の収入だけでは返済できない。
そのため、他のカードでお金を借りる。
ショッピングのリボ払いを利用する。
こうした状態を「自転車操業」と言います。
「順調に返済ができている」と思っていたら非常に危ない…。
毎月毎月、お金を借りて返済金を捻出するというのは、雪だるま式に借金を増やしているだけです。
自転車操業を続けると…?
①借金が増え続ける
②カードが使えなくなる
③滞納してしまう
④一括請求を受ける
自転車操業を永久に続けられることはありません。
その理由は?
ある一定ラインまで借金が増えると、カードが使えなくなります。
限度額がいっぱいになれば、もう使えない。
返済のみのカードになるのです。
「これ以上は払えないな…」
カード会社にこう思われた瞬間、カードが使えなくなることもあります。
例えば、Fさんが楽天カード・エポスカード・アコムを使っている場合。
楽天は、Fさんがエポス・アコムにいくら借金があるか?わかります。
エポス・アコムも同様に、Sさんが他社にいくら借金があるか分かっています。
信用情報(CICやJICC)を見れば、その人がどんな借り入れをしているかは分かるためです。
1枚のカードが使えなくなった瞬間、他のカードの支払いにも遅れてしまう。
そのうち、全てのカードが滞納状態になってしまう。
カードは強制解約となり、残金を一括請求される…
これが自転車操業を続けた場合の、最終的な末路です。
自転車操業になっている時点で、危機感をもったほうがいいです。
「まだ借りれるし、なんとかなっている」
こう思うのが一番危険。
「自分の収入だけで返済ができない」
これは自分の支払い能力を超えています。
自転車操業になっていたらどうするか?
①1か月の収支を見直す(節約)
②借り換え・おまとめローンを検討
③債務整理を検討する
こうした対策が必要です。
まずは、収入の範囲内で返済ができるか?収支を見直す。
余計な出費は省き、返済にまわす。
これ以上カードは使わない。
お金が足りなければ、副業したりバイトをして資金を増やす。
(闇バイトは絶対ダメですよ!)
こうして収入の範囲内で暮らすようにするのです。
また、金利が高ければ、銀行への借り換えやおまとめローンを検討してみる。
5%金利が減る場合。
300万円×5%=年間15万円。
500万円×5%=年間25万円です。
少しでも返済金が減る努力をしたほうがいいでしょう。
審査があるので通らない場合もありますが。。
・こうした対策を打っても返済できる見込みがない
・やっぱり自転車操業になってしまう
こんな場合は、早めに任意整理を検討しましょう。
任意整理すると金融ブラックになるので、クレカ・ローン類は使えなくなる。
良くも悪くも、これで自転車操業は止まります。
これ以上、借金は増えません。
そして、任意整理をすれば多くの場合で、利息負担が0になる。
つまり、返済の負担も減って、完済の目途が見えるようになります。
自転車操業の期間が長すぎて、借金がとてつもない金額になっている場合もあります。
こうなると、任意整理もできない…というケースも。
こうした場合は、自己破産しか選択がなくなることもあります。
なんとなく自転車操業を続けていると危ないですよ…早めの対応が吉です。
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