「真央ちゃん、細かい気配りができてすごい素敵だよね!
最近オーラみたいなものも、キラキラしてるしすっごい魅力的に見える。
私は最近落ち込みがちで、自分磨きとかもあんまりできてなかったし、めっちゃ自分なんかみたいな自己卑下モードになってるよ」
私は明るく言った
「ありがとう、それってさ、私のことを上に見てるんじゃない?
私はこんなにすごい人、だけど自分はなんにもできないだめな人みたいなさ」
真央はスタスタ歩いた
「まさにそうかも知れない。真央ちゃんが急に魅力的になったから、咲久はまた真央ちゃんを好きになるんじゃないかとか。
咲久を取られたくないから、もっと自分磨きして可愛い女の子にならなきゃ。
でもそんな気になれない私はだめなんだとか。
こんなんじゃ咲久に好きになってもらえないとか」
私は口に両手を当てた
「相手も素敵だし、自分も素敵でいいんじゃん。
わざわざ自分を下げるような事をするなんてもったいないよ」
真央は私の肩に手を置く
「私が変わるきっかけをくれたのは春なんだから。もっと自信持って」
そしてにっこり笑う
「そうだね。ありがとう」
私は口角をあげる
「私咲久のこと諦めることにする」
真央はクシャッと笑った
「えっ?」
私は眉を吊り下げる
「自分磨きしてたら、自分に自信がついてき咲久に対する執着が全然なくなって。
結局私は咲久に自分の欠点を埋めてもらって、安心したり、認めてもらいたかっただけなんだ。
今思えば咲久と別れたら自分の価値がなくなってしまうから必死に引き止めてただけで、恋とは違ったのかもしれないな」
真央は後ろで腕を組む
「そうなんだ」
私は真央の背中を見た
「でも復縁を目指していたから自分に自身が持ててそう思えたんだ。
咲久と出会えて良かった。偽物の恋だったかもしれないけど好きになれて良かった
ちょっと本物じゃなくて悔しい気もするけど次の恋愛ではもっとうまくやっていけそう」
そうクシャッと笑う真央の目には涙がこぼれている
「だから頑張って」
真央は私の目をまっすぐ見つめてくれた