トランプが象徴するアメリカの「弱さ」 | 【自由に生きる方法 】 高見かなえ

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自由に生きるためには、知性が必要です。
色んな価値観に触れた上で、自分が何を選択していくか。
既存の思い込みをどれだけ壊していけるか。
その勇気と行動の先に、自由があります。
自由でなければ幸せになることはあり得ないと思っています。

https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a38403871/donald-trump-jeffery-epstein-maxwell-court-211202/

 

 

 

今日もお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

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私が住むニュージーランドに、

トランプを好きだという人はほとんどいない。

 

トランプを好きな人がもしいたら、

隠れキリシタンのように、家の外では

「まさか、あんなのありえないでしょ、御冗談を。」

 という顔をしなくてはならないほどだ。

 

 

もちろん、だからと言ってバイデンがいいという話ではない。

 

 

「どっちにしても、アメリカはもう終わってるでしょ」と思っていて、

 

「それにしても、あのトランプの前時代的な差別主義には我慢できない」というのが大半の意見だろう。

 

 

 

ニュージーランドは世界の中でも多様性の進んだ国だ。

 

トランプの前時代的な差別主義は、

Toxic masculinity(有害な男らしさ)に通じる。

 

弱さへの恐れと劣等感による歪んだ認知であり、

加害性がある。

 


私はこれまでの記事でも何度か書いてきたが、

 

もともとアメリカは世界中で嫌われている国であり、

 

ニュージーランドでもすごくアメリカとアメリカ人が嫌われて(バカにされて)いて、

 

特にトランプはその「アメリカの嫌なところ」を凝縮したような男だからだ。

 

 

「アメリカの嫌なところ」とは、

たとえると、ジャイアンみたいに

 

「オレはすごいんだぞ」

 

「俺って強いんだぜ」

 

「俺様、世界一だからよ」

 

「お前ら弱い者、他の国とかどうでもいいぜ」

 

というパワハラ的、いじめっ子的な

頭の悪そうな態度のことある。


(もちろん、アメリカに良識ある人々が

たくさんいるのは知っている)

 

 

 

トランプ支持者の多くは「恵まれない白人層」であり、

 

彼らの有色人種と多様性に対する脅威が

その動機であると言われるが、


銃撃事件があった選挙集会の映像を見ても、

 

そこにいる支援者が白人だらけだったことが

そのことを物語っている。

 

 

彼らは有色人種に怯え、多様性に怯え、

 

変化に怯える、病んだ「元支配者」たちだ。

 

 

植民地化政策の虐殺も日本に落とした原爆も

正当化してきた。

 

怯えているからだ。

 

間違いを認めることを。

 

既に消えた既得権益の幻想を手放すことを。

 

 

 

 

犠牲者のご冥福をお祈りします。

 

 

 

 

弱さ嫌悪は暴力と加害性につながる。

 

アメリカという国の、弱さ嫌悪=暴力によって

殺された皮肉と悲しみ、


その病理に向き合う強さを持てる日が

来ることを願わずにはいられない。

 

 

 

 

 

自分の弱さを受け入れること、間違いを認めること、

 

それが本当の癒しだ。

 

 

 

人間の愚かさを愛すること。

 

 

それができないと、加害性は弱い者へ向かう。

 

 

 

抑圧された幼児は、間違いをおかしたとき

 

「僕、やってないよ」と事実を否認する。

 

 

当然の自己防衛である。

 

 

恐れているからだ。

 

 

「間違いを冒したお前には存在する価値がない」と

 

思い込まされているからだ。

 

 

 

ウィークネス・フォビア(弱さ嫌悪)

 

それがアメリカの病理だ。

 

 

 

弱さを恐れ、強さにしがみつく態度と

思い込みこそが弱さなのだ。

 

 

 

 


対してニュージーランドは、

植民地化政策の先住民への加害を認めている。

 

彼らの土地を奪ったことを(一部)謝罪し、

土地の権利を(一部)返還している。

 

現代も、先住民の方がほかの人種(ethnic group) に

比べて貧困率や犯罪率が高く、寿命が短いのは、

過去の傷が現代まで影響しているからだと知っている。

 

 

過去の間違いを認められる人間は強くなる。

 

人間の弱さ、愚かさ、間違いを受け入れる態度こそが

愛であり、尊厳だといえるだろう。

 

 

成長し、強くなった人間だけが

他人を敬うことができる。

 

自分の弱さを受け入れるから、

他者の傷に共感できるようになるのだ。

 

 

 

 

つまり、暴力に依存する弱さ嫌悪は未熟性であり、

人間性の脆さである。

 

 

トランプの脆弱性は、以下の事実によっても

人々の知るところだ。

 

ジェフリー・エプスタインのつながり。

 

銃規制への反対。

 

軍需産業とのつながり。

 

メキシコ移民だけでなく、ムスリムも排斥したこと。

 

大統領という立場でありながら、幼児のように

コロナを「チャイナウイルス」と呼んだせいで

アジアヘイトが起こり、

複数のアジア人犠牲者が出たこと。

 

トランプの人種差別主義に触発され、

病んだウィークネス・フォビアの白人男性が、

世界でテロ(大量虐殺)事件を起こし、

多数の犠牲者が出たこと。

 

生き方が男尊女卑的であり、

女性に対し人間としての尊敬を感じられないこと。

 

 

 

彼が象徴するのは、アメリカという国の、

弱さに対する病的な恐れから、

 差別と暴力にしがみつく、

テロ事件の加害者と同じ病んだ心理だ。

 

 

(それはアメリカの弱点の一部であり、全部ではない)


 

その攻撃性の犠牲になった人たちの

遺族の気持ちを少しでも想像してもらいたい。

 

 

事実に目をつぶり

「オレ強いんだぜ」とアピールするのは、

ジャイアンと同じで無神経なバカがすることだ。

 

 

 

前にトランプが当選した、

2016年のあの日をよく覚えている。

 

当時、私はニュージーランドで大学に通っていた。

 

クラスでそのショッキングなニュースについて

話した講師は、皮肉ではなく、心から

「哀れなアメリカ国民のためにお祈りしましょう」

と言った。

 

私のクラスメイトの数人の女性は、

涙を流してアメリカ国民に同情していた。

 

絶望してアメリカ国籍を捨てた人も

何人もいたと聞いた。

 

 

(だからと言ってヒラリーがよかったという

意味ではない。

彼らはどうせ同じ穴のムジナだろう。)

 

 


トランプ信者の差別主義者が

 ニュージーランドのクライストチャーチで

テロ事件を起こしたのは、その約2年後だ。

 

 

加害者が本当に殺したかったのは、

マイノリティのムスリムたちではなく、

 自分自身の弱さ(劣等だという思い込み)だっただろう。

 

 

当時のNZ首相だったジャシンダ・アーダーンは、

 当時のアメリカ大統領トランプに対し抗議した。

 

「お前がそっちでやってるムスリム排斥を

どうにかしろ」と。

 

「(お前のような)差別主義は絶滅するべきだ

(ここには存在できない)」と。

 

言葉にはしていないが「この事件はお前のせいだろ」という意味であることは明らかだ。

 

 

 

人類の歴史は暴力の歴史である。

 

暴力、加害、いじめ、ハラスメントは

世界から消えなくてはならない。

 

自分の弱さに怯えたままでは、

暴力を手放すことはできない。

 

 

アメリカ大統領選で、誰が当選しようと、

ニュージーランドでは

「やっぱ終わってんな。

あんな国に生まれなくて本当に良かった」

と思われるだけだ。

 

私も、移住先にアメリカを選ばなくて本当によかった、と胸を撫でおろしている。

 

 

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