毒親の心は、小さな子供のまま | 【自由に生きる方法 】 高見かなえ

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考えることをやめた時点で人は自由を手放します。

私は常に檻の外にいたい。

そのために、楽しみながら考え続けます。

あなたにとっての「檻」はなんですか?

 

 

あなたは子供の時、親といて安心を感じていましたか?

 

悲しいことがあった時、それを伝えることができましたか?

 

泣きたいときには、親の前で好きなだけ泣けましたか?

 

あなたが不安だったり、悲しい気持ちを表現したときの、親の反応はどんなでしたか?

 

あなたが反対意見を言うと、親は感情的になったり、必要以上に怒り出したりしましたか?

 

あなたは、子供のときから、常に親の顔色を窺い、彼らの前で、大人のように振舞ってきましたか?

 

 

もし、あなたが親といるとき、罪悪感、不安、空虚感を感じるなら、それは、あなたの親の心が未熟なままだからです。

 

毒親のことを、英語でEmotionally Immature Parents(EIP)(感情的に未熟な親たち)とも言います。

 

毒親(EIP)の多くも、実はアダルトチルドレンです。幼少期にありのままの自分を受け入れてもらえなかったため、いつも心の中に、その時の痛みを抱えています。そのため、自分の気持ちで精いっぱいで、子供の気持ちを受けとめる余裕がないのです。

 

毒親は、小さな出来事にいちいち過剰にネガティブに反応し、周りの人になんとかしてもらおうとします。

 

自分の子供が期待通りのことをしないと、激しく欲求不満を表します。

 

自分のネガティブな感情をうまく処理することができず、周りの人間に機嫌を良くしてもらおうと期待します。

 

他人の感情を受け入れることに耐えられないので、子供が親に気持ちを表現しようとすると、「そんなのは間違っている」「お前が悪い」というように子供の感情を否定します。

 

気に入らないことをすべて周りの人間のせいにし、罪悪感を負わせて支配、操作するのが、彼らの典型的なやり方です。

 

EIPの親に育てられた子供たち(アダルトチルドレン)は、自分は無条件に愛されているという安心感を持つことができません。

 

子供は、親に気持ちを受けとめてもらえなかったので、親との感情的な強いつながりを感じることもできません。それゆえ、常に心に不安、空虚感、孤独感を抱えています。

 

アダルトチルドレンは、そのような、操作、支配の関係に慣れているので、親と同じようなタイプの冷たい、自己中心的なパートナーを引き寄せやすい傾向があります。心理学で言われていることです。

 

しかも、大人になってからも、毒親の子供は、親が不幸なのは、自分のせいだと自分を責めています。そのため、なんとか親の期待に応えようと、終わりのない努力を続け、親のそばにいるといつも不安で、感情的にも疲弊してしまいます。

 

 

成熟した大人は、誰にでも限界というものがあり、いつでも他人に何かを期待することはできないと知っています。しかし、心が小さい子供のままの毒親は、そのことに気づけず、あなたの都合を考えず、どこまでも要求してきます。そして、永遠に彼らの欲求が満たされることはないのです。

 

 

毒親が不幸なのは、あなたのせいではありません。

 

あなたが何をしても、たとえ命を捧げても、彼らの心の穴を埋めてあげることはできないのです。

 

親の意向に背くことは、裏切りの様に感じるかもしれませんが、あなたの人生をこれ以上無駄にしない、という意味で、あなたが生きたい人生を生きることが、この世に生み出してくれた彼らへの親孝行だと思います。

 

勇気を出して、自分の人生をあなたの手に取り戻してください。

 

 

 

 

 

 

参考文献

Gibson, L. C. (2015). Adult Children of Emotionally Immature Parents. Oakland, CA: New Harbinger Publications.