映画 「七つの会議」 | だいたいごきげんな日々

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いつも上機嫌ではいられないけど、8割がたご機嫌ならそれでOK!
「毎日、明日を楽しみにして眠りにつくこと」をモットーに
明るく、たくましく、しなやかに、生きていきたい。

もしかしたらうっかりネタバレしちゃってるかもしれないので
映画を観る予定がある人は気を付けてくださいね。(どうやって・・・)

 

野村萬斎さんファンを自負するものとして、
行かない選択肢はないな、
と思っていた映画「七つの会議」。
銀行窓口に行くため午後休をとったので、
余裕ができた時間で観てきました。
 
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結果、満足です合格
 
野村萬斎さんと香川照之さんが絡むシーンが多いのですが、
日本を代表する伝統芸能を背景にもつ方々のお芝居は
迫力もあり、訴える力あり、見ごたえありました。
表情、雰囲気を場面によって
こんなに多様に、的確に使い分けるんだなーと、
ひたすら感嘆ラブ
 
TBS日曜9時枠の池井戸ドラマシリーズに
出ていた俳優さんが出るわ出るわで、
ドラマの印象とかぶったりして
映画でのキャラが一瞬わからなくなったりしましたがあせる
実力派俳優だらけの豪華キャストなので、それも良かったです。
 
野村萬斎さん、香川照之さんのほか、
片岡愛之助さんや北大路欣也さん・・・と
ザ・邦画感満載で、
これだけ有名・実力派俳優が出ていたら、
誰かしら好きな人はいるだろう、というので
多くの人におススメできます。
 
あ、ネットでちょっと話題にもなっていたけど、
チャラメガネもなかなかいい味出してましたよ。
 
小説の映画化なので、どうしても詰め込み感はありますが、
企業モノはやっぱり面白いですね。
 
終わった後、おばさまたちが
「サラリーマンの話は、男の人じゃないと分からないわね」
と話しており、
「分かってあげて。」
って思いましたヨ・・・。
 
映画のクライマックスでは、
「組織に逆らうことが、こんなに怖いものとはなぁ・・・」
というセリフが出てきます。
 
きっと、この場面、多くのサラリーマンの
心を打つのではないでしょうか。
演技が良すぎたこともあって、思わず涙してしまいました。

 

葛藤をしながら、組織に逆らえずにいるサラリーマンは
決して少なくないはず。
その辺、やはり気楽な女性目線では、
「もー、いいじゃん!言っちゃえよ!」
って思う場面も、たまに遭遇しますが、
実績を残せば残すほど、守るものが増えれば増えるほど
積み重ねてきた努力と今の地位を、
失うのが怖くなってしまうものなのでしょう。
 
組織の中で必死に戦ってきた昭和平成のサラリーマン。
それが、目覚ましい日本の発展を支えたことには間違いないけれど、
同時に、隠ぺい、癒着などの悪も生み出されてきたのですね。
 
平成時代があと少しで終わろうとしている今、
昭和、平成の働き方も、終わりに向かっているのかもしれません。
 
小説の中には
「オレは、魂まで売る商売はしたくない」
という主人公のセリフがあります。
 
誰もが仕事をするうえで、生きていくうえで
これ以上は絶対に超えたくないという基準を持っていて、
それを拠り所に、さまざまな判断をしながら過ごしています。
プレッシャーや欲によって、判断を間違えてしまいそうな
弱さと闘いながら。
 
その基準が厳しい人ほど、社会に適合できなくなってしまうのが
現実の悲しいところだけれど、
それだけに、
「誰にどう思われようとも自分はこうありたい」と
堂々と自分の信念を通し続けられる人になりたくて、
きっとずっと悩みながら生きていくんですね。