経営学者ドラッカーは言う

「経営で大事なことは何を始めるかではなく、

何をやめるかの方が大事なことだ」



フジフイルムという会社がある

社名の通り、カメラのフィルムを作っている

いや、作っていた、が正しい

では今は何をしているか

現像、化粧品、医療機器でフィルムはない

フィルムの会社なのにである

一方、時代遅れとなって倒産した

フィルム企業がある

アメリカの大手コダックである



回転寿司の「元気寿司」の系列である

「魚べい」という回転寿司チェーンは

あのベルトコンベアがない ※一部残存

回転寿司屋なのにである



創業時の業態にこだわるのは正解ではない

これが本業だからと意地を張ってはいけない

常に何をすることがベストか、を

経営者は自ら問わなければいけない



このように本業を捨てて

業績を伸ばした企業は実は多い

正解は、業績を伸ばす仕事をすること
次の手を考え実行に移す

絶好の機会はいつか

成功している、まさにそのときである



成功しているにも関わらず

その成功の方程式を否定しなくてはいけない

身内からはブーイングだろう

「今、うまくいっているのだから何故?」

「今、うまくいっているのだからいいじゃないか」



永遠に成功した方法は、歴史上存在していない

かつて栄華を極めた企業でさえも

今や衰亡しかかっているところは多い



2015年ではソニー、シャープがそうだ

ソニーはウォークマン、プレイステーション、

フラットブラウン管ベガなど

常識を覆す大ヒット商品を生み出した

しかしそれ以降は続かなかった

シャープも大型液晶テレビ「アクオス」が

大ヒットしたが、その後発売した商品はない



本田技研創業者の本田宗一郎氏は

売れている車ほどすぐにモデルチェンジを

したそうである

これは自動車業界では常識となっている



では、なぜ成功している真っ只中なのか

成功しているときは余裕がある

失敗したときに何かを変化させる力はあるか

それは危篤状態に運動できないのと同じ

会社が倒産しかかったときではもう遅い

病気になってから治療よりも

病気にならないようにするのが最善なように



成功しているときというのは

忙しさでそれどころではないし、

いざ考えようとしても無意識に漫然となる



”愚者は成功しているとき、危機を忘れ

賢者は成功しているとき、危機の対策をする”
会議が行われると

今月の成績を発表し

今月の功労賞を発表し

今月の結果に対しての感想があり

成績不振者には精神論が飛び

経営者が

「いい情報は不要、悪い情報をくれ」

その通りに報告する社員はいるわけもなく

会議という名の反省会が終わる



次の一手、新たな作戦、方向性の確認

そんな「攻撃的」な会議はまずない

とにかく、企業は改革の案さえも出せない

この状況を打破するにはどうすればいいか





アップルという会社がある

2000年代初頭に「iPod」を発表する

CDなどを媒介せずに音楽を聴く

現在では当たり前のメディアプレーヤー

しかもデータを直接購入するという方式で

「持ち運ぶ」に加えて購入したらすぐに聴ける

買ったCDを落とし込んで・・・そんな手間も不要



なぜウォークマンを作ったソニーが

こういったものを作れなかったか

答えは簡単である

レコード会社を抱えていたから

CD不要になるものである

わざわざ自分のグループ会社を窮地に

陥れるようなものを作るわけがない



しかし自分たちを窮地におとしいれるもの、

これをあえて自分たちで作った会社がある

アップルである

アップルのすごいところはここにある



「iPod」の存在を否定したものとは「iPhone」だ

「iPhone」開発秘話で

「いずれ他社から「iPod」の機能を

擁した携帯電話が販売される

それがわかっているなら、

自分たちでその携帯を作ってしまおう」



自分たちの目指すべきビジョンは恐怖にある

「他社にこんなことをされたらひとたまりもない」

「他社にこんなものを作られたらおしまいだ」

実は自分で素晴らしい案を出しているが

ほとんどの人が気付かないし、できない

他社がやりそうなこと、それを自分たちが

やってしまえばいいのだ



最高の知恵は、不安や恐怖によって生まれている