ヤバい、動揺が隠し切れない・・
ビザは90パーセント大丈夫だと思ってたのに、拒否された・・・。
理由はやはり、『デヴィちゃんが法的にまだ結婚していること』
そりゃそうっちゃそうだけど、もう離婚申請してから半年以上経っているし、裁判所からの離婚証明も出したのに・・ 現実としては、デヴィちゃんと奥さんは2年以上別居しているのに・・・
とにかく厳しいイギリスのイミグレーション。本当にホントに、甘くみてた・・!
デヴィちゃんは弁護士さんに問い合わせて、アピール(申し立て)するか、再申請をすることを進めていて、矢継ぎ早に私に説明してきた。
「カナ、本当にごめん。全部、僕のせいだ。僕がきちんとやるから、お願いだから自分を強く持って。僕のために。」
メールをくれたけど、その頃私はスーパー銭湯にて、自分の人生について考えてた。
どうして、こんなにビザのことで一喜一憂しなきゃならないの?
デヴィちゃんが悪くないことも分かっているのに、責めてしまいそう・・・
事実、拒否されたことで私のパスポートには黒いスタンプが押されてしまった。
これから海外に行くたびに、税関で問いただされたりするのだろうか。
不安だ・・・・いろんなことが不安でしょうがない・・・!!
家に帰ると母が、「デビッドから電話があったよ。留守電に、電話してって入ってたよ。」
とのこと。聞いてみると、覚えたての日本語で「モシモシ~、ボクは~デビドデス~、カナ~・・・・」
と入っていた。
スカイプすると、メールと同じように謝っていて、再申請の方法について弁護士に聞いたとのこと。
私たちがこれからどうするべきか、ホームオフィスに問い合わせて、月曜日に連絡をくれるらしい。
「月曜日かあ・・」
「また時間かかるね・・」
二人でため息をついた。
デヴィちゃんは仕事中で、しかも休憩中でもなかったので、スカイプをいったん切った。
私は、長い目でこの結婚を考えなければいけないことを知っていたけれど、こんな形で思い知らされるとつらくなった。
とくに、前の奥さんの名前なんて、見たくなかったな。
でも、そんな泣き言も言っていられない。
私だってバツイチで、それが日本だからすんなり出来たけど、イギリスであったなら、デヴィちゃんみたいに時間がかかっていたはずなんだから。
そんなことを考えていたら、また電話。
今度は父が出て、「アッ・・・ちょっと・・・」と、英語のしゃべれない父がなんだか困惑しながら私に受話器を渡した。
「デビッド?どうしたの?」
「カナ、今は僕たちは会って話すべきなんだ。日本へ行くよ。日曜日に。」
「え?!だって仕事は?」
「カナが帰って来れると思って、キャンプに行くために休暇をとっていたんだよ。大丈夫、仕事のことは。」
「そんな。でも、お金もかかるし、それに・・・」
「でも、は無しだ。カナ、僕に会いたい?」
「それはもちろん、会いたいけど・・・」
「決まりだ。この電話の後にチケットをとる。この前、スカイツリーには行ったけど、東京タワーには行ってないしね。カナ、東京まで迎えに来てね。じゃあ、日曜日に会おう!」
えーーー?!デヴィちゃん、本当に来るのー!?
日曜日って、もうあさってじゃん・・・
よく考えたら、もう3か月近く会ってないもんな。
イヤイヤイヤ、私だって大分成田のチケット取らないとーーー!