私のニカラグアカカオの旅は2018年４月の初旬でした。もう３年半？くらいたっています。そしてその時の訪問が実を結んだチョコレートがこのコロナで動けなくなった今、作られたという嬉しいニュース！！もちろん弊社でも紹介しなくては！と輸入しました。
ドン アルフォンソ７０％。 ニカラグア南部、コスタリカの国境のすぐそばに位置するエルカスティーヨのカカオ農家さん、アルフォンソタピアさんのシングルファームのダークチョコレートです！
ミッケルフリスホルム氏（右）と、アルフォンソタピアさん（中央）
少ない量のカカオですので、１シーズンのカカオを使った限定生産のチョコレートとして誕生しています。（生産量も少ないということで、弊社の輸入もそんなに多くないです。）
エルカスティーヨは川沿いの小さな集落でそこから山を登って行った場所にアルフォンソさんの農園があります。
彼の農園で、全貌をカメラにおさえることができないほどの大木がなぎ倒されているのを見ました。少し前におきたハリケーンによる被害だそうです。この時、強く地球の気候変動を起こしている私たちの自然破壊、環境汚染などの問題の代償を私たちの知らない場所で刈り取るかのように被害にあっている人たちがいることを強く意識しました。異常気象が巻き起こした被害に彼らがあっているのです。
直接私が彼らに被害を与えようとして与えているわけではない。でも何かしらの小さなアクションのひとつひとつに因果関係となって彼らの暮らしに大打撃を与えている可能性がある、と感じたのです。
チョコレートはこうした意識しづらい問題を当事者として考えるきっかけを与えてくれます。
自分が誰かを傷つける、と思って普段生活していることはないですよね。でもその無意識の行動の積み重ね×人口の数、、と考えると小さなアクションも無視はできないのだなと思います。
農園はハリケーンの影響でなぎ倒されたカカオのところには新しいカカオが植樹されていたり、古いカカオもあるゾーンがあったり、、と教えてもらいながら農園の中を見せてもらいました。
名前を冠したチョコレートはカカオ生産者にとっては誇りですよね。「ドン・アルフォンソ」と呼ばれる彼は、ニカラグアのサンファン川流域にあるエル・カスティーヨ市のカカオ生産者を支援する組織、COODEPROSA（Cooperativa de Desarrollo Multisectorial Productivo del San Juan）の会長を務めています。地域にとっても希望の１枚ですね。
現地をガイドしていただいたLuthern World releafのブログにも掲載されています。’以下要約）
Ｌuthern Ｗorld releaf は主要パートナーである貧困をなくすための活動を行うテクノサーブとともに、米国農務省が5年間で3640万ドルを投じて実施する「Maximizing Opportunities in Coffee and Cacao in the Americas（MOCCA）」プロジェクトを実施しています。グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、エクアドル、ペルーのコーヒーとカカオの主要農業部門を構築します。MOCCAは、コーヒーやカカオの木を効果的に修復し、生産性を高め、これらの重要なバリューチェーンにおけるマーケティング能力、収入、生活を向上させるために、農家の能力を制限する障壁を克服するための支援を行っています。
「MOCCAと接触する前は、プランテーションの設立、害虫駆除、収穫、収穫後の発酵や乾燥のプロセス、トレーサビリティーなど、カカオ栽培を適切に管理するための知識を持ち合わせていませんでした。地元の市場でカカオを売ろうとしても、誰も買ってくれないことが多く、やる気をなくしていました」とドン・アルフォンソは語っています。
2019年、COODEPROSAは、Luthern World releaf 、MOCCAプロジェクトにMOCCAプロジェクトに参加し、このトレーニングプログラムの一環として、この地域のカカオ生産者の収益性と生産性の向上を支援し、良い農業実践の知識を強化し、豆の品質向上を支援し、上質な香りのカカオのバイヤーとのつながりを構築しました。
タピア氏にとって最も重要な成果の一つは、デンマークのフリス・ホルム社が、彼の農園で採れたカカオを使った「チョコレート・ドン・アルフォンソ」というチョコレートのラインを最近発売したことです。