問題
次の文章の(ア)~(オ)に当てはまる適切な語句又は数字を答えなさい。
1.次の資料に基づき、株主資本等変動計算書に記載する会計方針の変更による累積
(1)当社は、前期及び当期の財務諸表の開示している。
当期に、正当な理由による会計方針の変更として、
(2)前期における棚卸資産の増減について、総平均法を適用した場合と先入先出法を遡及適用した場合のそれぞれの金額は、次の通りである。
①総平均法(従来の方法)による期首残高10万円、
②先入先出法(遡及適用)による期首残高15万円、
(3)収益性の低下に基づく簿価の切下げは考慮しない。
また、税効果会計は考慮しない。
2.当期首から3年前に360万円で取得した備品について、耐用年数8年、残存価額ゼロで定額法によって減価償却を行ってきた。
当期首において新たに得られた情報に基づき、残存耐用年数を3年に変更するが、当期の減価償却費は、(ウ)万円となる。
3.当期首に60000円で取得した建物について、耐用年数を30年、残存価額ゼロの減価償却を行う。
なお、建物の除去時には、法律上の義務により除去費用が発生する。
取得時における割引率は年2%である。
当期末、除去費用の見積額(割引前キャッシュ・フロー)を変更した。
(1)取得時の見積額21000円である。(期間30年、2%の現価係数は0.55である。)
(2)変更後の見積額19000円である。(期間29年、2%の現価係数は0.56である。)
当期に計上すべき利息費用及び減価償却費の合計額(エ)円、当期末における資産除去債務(オ)円である。
解答
(ア)5(イ)65(ウ)75(エ)2616
(オ)10661
解説
1.棚卸資産に対して、
よって、5万円(前期)の利益剰余金期首残高を増加させる累積的影響額である。
当期における遡及処理に関する仕訳(単位:万円)
(借)商品5(貸)繰越利益剰余金5
2.固定資産の耐用年数の変更は、会計方針の変更に該当せず、会計上の見積りの変更に該当するため、影響額を変更時に処理するキャッチアップ方式ではなく、変更時以降に影響させるプロスペクティブ方式を適用する。
3.当期末における減価償却費
(1)当期首の簿価
360万円×3年/8年=135万円
360万円-135万円=225万円
(2)減価償却費
225万円×1年/3年=75万円
3.資産除去債務に係る見積りの変更の会計処理
資産除去債務基準は、国際的な会計基準と同様に、プロスペクティブ方式を適用する。
割引前の将来キャッシュ・フローに重要な見積りの変更が生じた場合の当該見積りの変更による調整額は、資産除去債務に係る負債及び関連する有形固定資産の帳簿価額に加減して、減価償却を通じて残存耐用年数にわたり費用配分する。
4.将来キャッシュ・フローの見積額が増減額の会計処理
(1)増額修正された場合
将来キャッシュ・フロー見積りの増加額を現在価値に割り引いた金額を資産及び負債の帳簿価額に追加計上する。
(2)減額修正された場合
見積り修正後の将来キャッシュ・フローの現在価値から、その時点における資産除去債務の残高を控除した差額について、資産及び負債の帳簿価額を減少させる。
5.見積り変更時に適用する割引率
(1)当該キャッシュ・フローが増加する場合、その時点の割引率を適用する。
(2)当該キャッシュ・フローが減少する場合には、負債計上時の割引率を適用する。
6.取得時の資産除去債務
21000円×0.55(30年・2%の現価係数)=11550円
(借)建物71550
(貸)現金預金60000
資産除去債務11550
7.当期末における処理
(1)利息費用
11550円×2%=231円
(借)利息費用231
(貸)資産除去債務231
(2)減価償却費
71550円÷30年=2385円
(借)減価償却費2385
(貸)減価償却累計額2385
(3)(1)+(2)=2616
(3)見積りの変更
除去費用の見積額(割引前キャッシュ・フロー)の減額修正額
について、負債計上時点の割引率を使用する。
見積額の減額分について、資産除去債務(負債)と建物(資産)の帳簿価額を減額させる。
(21000円-19000円)×0.56(29年・2%の現価係数)=1120円
(借)資産除去債務1120
(貸)建物1120
(4)当期末の資産除去債務
11550+231-1120=10661