問題

当社では、直接標準原価計算を採用している。

以下の資料に基づいて、損益計算書の(1)貢献利益、(2)営業利益を計算しなさい。


資料

1.A製品を生産する工場の生産能力(正常生産量)は1500個である。

2.原料費は、A製品の1個当たり標準原価は1000円である。

3.加工費は、機械作業時間を配賦基準として、A製品1個当たりの標準機械作業時間は1時間である。

4.過去5ヵ月間の加工費

(1)公式法変動予算を設定するが、原価予測の方法として高低点法による。

(2)加工費の発生額(生産量)は次のとおりであった。

なお、正常操業圏は正常生産量の75%~100%である。

1月66万円(1250個)

2月60万円(1050個)

3月64万円(1200個)

4月67万円(1300個)

5月70万円(1500個)

5.A製品1個当たりの標準変動販売費は100円である。

6.固定販売費及び一般管理費は、販売量に応じて段階的に引き上げることする。

固定販売費及び一般管理費は、0個~500個が5万円、501個~1000個が10万円、1001個~1500個が20万円である。

7.A製品の販売量は1000個、販売単価は3000円である。



解答

(1)170万円(2)110万円

解説

1.直接標準原価計算による損益計算書は、売上高から変動売上原価と標準変動販売費を差し引かれて、標準貢献利益が算定される。

その標準貢献利益から標準固定費を差し引いて標準営業利益が算定される。さらに原価差額が加減されて実際営業利益が算定される。

2.加工費

(1)高低点法による原価予測

高低点法は、過去の実績データのうち、正常操業圏内における最高の操業度のときの費用と最低の操業度のときの費用を取り出し、費用の推移を直線とみなした上、変動費率と固定費を求める方法。

正常操業圏は、ある一定期間における操業度の変動と原価の発生を予測できる範囲をいう。

(2)製品1個当たりの変動加工費

正常操業圏は1500個(=1500個×100%)から1125個(=1500個×75%)である。

最高操業度は5月の1500個、最低操業度は1200個になる。

最高の生産量1500個のときの加工費発生額70万円で、最低の生産量1200個のときの加工費発生額64万円からY=ax+b(固定費)のときのa(変動費率)の値を計算する。

(70万円-64万円)÷(1500個-1200個)=200円/個(変動費率)

(2)固定加工費

a(変動費率)=200であるからb(固定費)の値は、製品生産量1500個のデータを利用して70万円-(200円/個×1500個)=40万円(固定費)となる。

2.固定販売費及び一般管理費は

段階的発生する固定費(準固定費)である。

特定の範囲を超えると段階的に増える固定費をいう。

販売量がどの範囲にあるか確定させて、発生額を求める。

販売量が1000個、販売量1001~1500個の範囲、この範囲の発生額は20万円である。

3.売上高等の算定
売上高1000個×@3000円=300万円
変動売上原価
原料費
1000個×@1000円=100万円
加工費
1000個×@200円×(=@200円×1時間)=20万円
変動販売費1000個×@100円=10万円
固定費合計40万円+20万円=60万円
4.標準貢献利益
300万円-(100万円+20万円+10万円)=170万円
5.標準営業利益
170万円-60万円=110万円