ドラマの会話を抜粋し、解説しています。

ネタバレにご注意ください注意
 
今回でこのエピソード1、最後ですニコニコ
 
前回からのシーン から下矢印

 

シーン変わって、ハウスキーパーのヒューズの所へカーソンが顔を出します。

 

Carson: I think I'll turn in.

もう寝るよ。

turn in=go to bed

 

 

Hughs: No big announcement, then.

では発表はないということかしら。

Carson: No, not likely to be. He's off on nine o'clock train.

ああ、なさそうだ。9時の列車に発たれると。

これに対し、一転してヒューズは声を上げます。

 

Hughs: He never is! And when we've have a turkey killed for tomorrow's dinner. 

まさか!じゃあ明日の夕食会用に絞めた七面鳥は?

 

I wonder what she did wrong?

一体メアリー様は何か失態を?


He never is (off on nine o'clock train).


雇い主の娘、メアリーの幸せより七面鳥の行き場に憤るハウスキーパー泣き笑い

Carson: She did nothing wrong. 

メアリー様に何の落ち度もない。

 

Not from the way his Lordship was talking.

旦那様の口ぶりからは。

Hughs: So His Grace turned out to be graceless.

じゃあ公爵様はこしゃくな方だったということね。

・Graceは公爵をお呼びする時の尊称(日本に限らず、国王(King)と呼ぶ代わりに陛下(Your Majesty)とか、お偉い様には言い方を変えるのは世界共通)、

graceに引っ掛けて、
・graceless ここでは(明らかにメアリーに求婚に来たはずなのにしなかったことに対して)他人に対して無作法なこと。
 
ヒューズの冗談に笑えないカーソンは不機嫌そうに(でもいつでもこんな顔)挨拶だけして去ります。

Carson: …Good night, Mrs Hughes.

おやすみ、ヒューズさん。

 

Hughs: Good night, Mr Carson.

おやすみ、カーソンさん。

 


シーン変わって、レイディ・グランサム(伯爵夫人)のコーラの寝室。夫のグランサム卿、ロバートと今日のことについて話しています。
 

Cora: If you knew that was your decision, why put Mary through it?

貴方の決断次第と知っててメアリーにあんな思いを?

 ・put someone through 人を不快な思いをさせたり、無理難題を押し付けること。

Robert: I didn't know it was my decision, my final decision, until tonight.

そうとは知らなかった、確信したのは今夜だった。

 

 But I find I can't ruin the estate, and hollow out the title for the sake of Mary. 

とはいえ所領を損なうことも、爵位を名前だけのものにすることは、メアリーの為でもできない。

 

Even with a better man than that.

公爵以上の条件の男と一緒になるとしてもだ。

所領(the estate)はただ所有する土地という意味だけではなく、そこに住む人たちを生活を守ることも意味しています。


hollow out 中を空っぽにすること。

 

Cora: I try to understand, I just can't.

理解しようとはしているけれど、できないわ。

所領を管理していないコーラは家族を優先させ、弁護士と少し話したくらいで赤の他人に土地も財産も渡そうとするロバートを理解できず非難します。

 

Robert: Why should you? 

理解できるものか。

 

Downton is in my blood and in my bones. It's not in yours.

ダウントンは私の中にある血であり骨だ。君にはない。

 

 And I can no more be the cause of its destruction that I could betray my country. 

私の(決定の)せいで(ダウントンを)終わらせることはできない、それは国を裏切ると同等だ。

 

Besides how was I to know he wouldn't take her without the money?

それに、公爵が遺産目的だけでメアリーとは結婚しないだなんてわかるものか。

Why should you? など質問形式がでた時、言い方で実際は You shouldn't (understand me.) と言うニュアンスになる表現はそれなりによく出てきます。

 

Cora: Don't pretend to be a child because it suits you.

わかってない振りはやめて、上手にやれてはいるけどね。

Robert: Do you think she would've been happy with a fortune hunter.

財産目当ての男とメアリーが幸せになれると思うか?

fortune hunter はここでは人の財産を狙う男性。

gold digger は財産狙いの女性に対して使われます。

 

Cora: She might've been. I was.

なれたかもしれないわ。私がそう。

妻の打ち明けにロバートは驚きつつ問います。

 

Robert: …Have you been happy? Really have I made you happy?

…君は幸せかい?ほんとうに、幸せにできたかい?

それに対してコーラは笑みを見せます。

 

Cora: Yes...that is since you fell in love with me, which, if I remember correctly, was a year after we were married.

ええ。…貴方が私には恋してから、私の記憶が正しければ、結婚して1年後よ。

Robert: Not a year. Not as long as that. But it wouldn't happen for Mary.

1年じゃないさ。そこまで長くはない。だがメアリーにはその幸せは起きないさ。

Cora: Why not?

どうして?

Robert: Because I am so much nicer than the duke of Crowborough.

私のほうがクロウバラ公爵よりはるかに魅力があるからな。

Cora: I'll be the judge of that.

それを決めるのは私よ。

 be the judge of something 何かを良いか悪いか決める人。


そこで二人は寝るためにベッドで横になります。

 

 

Cora: Just don't think I'm going to let it rest. Robert. I haven't given up by any means.

これで終わりとは思わないでね、ロバート。これっぽっちも諦めてないから。

・by any means = ここではat all.

 

Robert: I must do what my conscience tells me.

私は良心の声を聞かずにはいれない。

 ・conscience [ˈkɒn.ʃəns] 良いことをし、悪いことに罪悪感を感じること。良心。

Cora: So must I. And I don't want you to think I'll let it rest.

私もよ。だから何もしないでおくなんて思わないで欲しいの。

 

翌朝、カーソンがロバートに話しかけます。

 

 

Carson: My lord, would it be acceptable for Bates to ride in front with Taylor. 

旦那様、ベイツを(公爵が乗りその前で運転する)テイラーの横に乗車することをお許しいただけますか。

 

Otherwise it means getting the other car out.

そうすることで残りの1台を使用することがなくなります。

 

He and his Grace are catching the same train.

彼と公爵が同じ列車に乗る予定ですので。

 

この時点で従者でないのでMr BatesではなくBates と既に切り替えて呼んで徹底しているな、です指差し
 

Robert: Perfectly acceptable. And if his Grace doesn't like it, he can lump it.

全く問題ない。もし公爵が気に入らなくても、我慢してもらえればいいさ。

・lump it もしくは if someone doesn't like it, they can lump it

気に入らなくてもその状況や決定を受け入れること。

 

画面切り替わってベイツが惜しむようにダウントンアビーを外から見上げ、
またすぐに画面切り替わって表からコーラが公爵をお見送りします。
 

Duke Crowborough: You've been so kind, Lady Grantham, thank you.

おもてなし、感謝します。レイディ・グランサム。

 

Cora: Goodbye, Duke. 

さようなら、公爵。

 

Duke Crowborough: You'll make my farewells to your delightful daughters.

麗しいお嬢様方によろしくお伝えください。

・delightful は楽しい・喜びの他にも魅力があるというもあり。

 

Cora: They'd have been down if they'd known you were leaving so soon.

こんなにそうそうのお発ちにがっかりするでしょう。

 

Duke Crowborough: Alas, something's come up which has taken me quite by surprise.

悲しいかな、思いもしなかった用事ができまして。

・Alasは大げさに悲しさを表す時に使われる表現。


・something's come up=何かが出てきた=用事

 

Cora: Obviously.

そのようですね。

ロバートも後ろから見送りに顔を出します。
 

Duke Crowborough: Well, Grantham, this has been a higlhly enjoyable interlude.

ああ、グランサム、今回はとても素晴らしい息抜きだった。

・inrerludeは観劇で幕間・間奏曲以外に、連続して起きる出来事が合間にある短い時間、楽しい出来事、という意味もあります。

 

Robert: Has it? I fear it had proved a disappointment.

そうですか?てっきり期待外れだったかと。

・fear は危険を恐れるから、何かを懸念することまで幅広く使われます。

 

・prove a disappointmentproveが、ある時間や期間をかけてあることが真実かなどを示すこと、そこから何か(良い)ことを期待したけれがっかりしたから、当てが外れること。

 

Duke Crowborough: Not at all, not at all. 

いえいえとんでもない。

 

A short stay in your lovely house has driven away my cares.

この美しい屋敷での短い滞在で心が晴れやかになりました。


・drive away は嫌なものを追い出したり排除すること。

・care(s) は、careとして不可算名詞が多いですが、ここでは可算名詞扱いで不安や心配なこと。
 
その言葉に密かに反応するトマス。
 
この後、ギリギリでロバートの良心が動きますが、映像でお楽しみいただければですニコニコ

 

シーン変わってこれまでになかった新しい場所で、朝食を取る二人のところへメイドが手紙を運びます。

メイドはまず女性に全て渡し、女性から男性に手紙を渡すので、女性がその屋敷の主人とわかります。
 

Woman: One for you.

貴方に一通よ。

 

Man: Thank you, mother.

ありがとう、母さん。

 

ここで二人が親子とわかります。
 

Son: It's from Lord Grantham.

グランサム卿からだ。

 

Mother: Really? What on earth does he want?

本当に?一体何がお望みかしら?

 

 

Son: …He wants to change your lives.

僕たちの生活を変えることを望まれている。

 

一体どういうことか。続きはエピソード2で確かめていただければですニコニコ

 

エピソード1はここまでです。少しでもダウントンアビーの英語を楽しむお役に立てれば幸いです。

 

決して聞き取ることが簡単な英語ではないかと思いますが、ドラマに深みがあるので何度も繰り返し観て英語に慣れつつ、ストーリーの新しい発見を楽しんでいただけたらですニコニコ