ネタバレが嫌な方はこれより以下を読まないようご注意ください注意
 
文字より実際の映像が10倍面白いので、これを読んで理解したら、ドラマを観て本当の面白さを楽しんでくださいニコニコ
 
引き続き前回からの続きです下矢印

 

Leonardが美人をランチに招いている最中に人が訪ねてきました。右がHowardで、左がRajです。
Howard: Wait till you see this.
見てのお楽しみ。
 
・wait till you see this は、手に持っているディスクに対してで、何かを披露する為の前置き言葉。びっくりするぞ~、なんだと思う~?とも日本語表現に変換されます。
 
Raj: It’s fantastic. Unbelievable.
感動ものだよ。信じられないくらい。
 
Leonard: See what?
何を見るって?
 
Howard: It’s a Stephen Hawking lecture from MIT in 1974.
1974年のMITのスティーブン・ホーキングの講義だ。
 
Stephen Hawking(発音はステファンではなく、スティーブンです。ややこしいのはStevenもスティーブンです。異語同音の英語圏の男性の発音。ドイツだとステファンです)は、イギリス出身の理論物理学者です。
 
ブラックホールの特異点を発見したり、物理学者でも断トツの著名人です。
 
ですが彼の功績は物理学のわかる一部の賢い人達の間にだけでなく、一般の人にも物理がわかるような解説に力を入れたので、一般の人も結構知られているようです。
 
このビックバンセオリーではマストな名前です。
 
Leonard: This is not a good time.
今はまずいんだ。
 
これは招かざる客に大して宴曲に丁寧に帰ってくださいと言っています。
 
ドラマでこのセリフはよく出ますが、これで素直に帰った人を見たことがない気がします。
 
Howard: It’s before he became a creepy computer voice...
変な合成ボイスになる前のものだ~
 
合成ボイスを使うスティーブン・ホーキングの声真似をするHoward。
 
スティーブン・ホーキングは20代でALSにかかりますが致命的になる前に進行は止まり、以降60年間かけて筋肉が緩慢に衰えながらも数々の功績をあげる本当に偉大な人です。
 
映画 こんな夜更けにバナナかよ、のイギリス人バージョンです。性格もまあまあ映画の人に近いかもです。(奇しくもスティーブン・ホーキングの亡くなった年にこの映画が公開されています)
 
Leonard: That’s great, you guys have to go.
すごいな、お前ら出てって。
 
スティーブン・ホーキングの声真似がめちゃくちゃ似ているので、すごいと言いつつも、今度は直接的に帰れと言うレナードイラッ

 

Raj: Why?
どうして?
 
Leonard: It’s just not a good time.
今はまずいんだ。
 
Sheldon: Leonard has a lady over.
Leonardは女性を家に招いている。
 
have 人 over で人を招く。
 
・ladyと言っていますが、二十代の女性をladyと言うのは
1. 貴族くらい階級が高い人に対して
2. フォーマルな言葉を使いたがる人
3. 年配に対して
で、今回は2.です。
二十代の男達は通常girlかchickと言います。
 
Howard: Yeah, right, your grandmother back in town?
ああ、そう、おばあちゃんが来てるんだ。
 
in town で普段遠くにいる人が近くにいる時にも使えます。こっちに来ている。
 
前回レナードとシェルドンが話した感謝祭の一件を、ハワードもその場にいたのか知っています。
 
そして女性といえばすぐに祖母と思いつくくらい、アパートには女性が来ないようです爆笑
 
Leonard: No~. And she’s not a lady, she’s just a new neighbor.
ちが~う、女性じゃなくて、ただの新しい隣人。
 
ここのNoの言い方がアメリカって感じです。ladyじゃなくneighborと言い換え、HowardとRajからPennyを遠ざけようとしています。
 
しかし、隠そうとするほどバレるもの。
 
Howard: Hang on, there really is a lady here?
待って、ここに女性がいるって?
 
ハワードは他の三人のnerd(オタク)より、一番動きを出してnerd感を出します
 
Leonard: Uh-huh.
ああ。
この言い方はアーハ、とかなりくだけたyesの言い方です。
 
Howard: And you want us out because you’re anticipating coitus?
それで君が僕達を追い出したくないのはコイタスできるかもしれない望みをしているからか?
 
anticipateはexpectとほぼ一緒の意味ですが、ほんの微妙な違いとして、anticipateの方が努力を必要としたり、叶いにくいという差があるようですが、本当にわずかな違いのようです。
 
・coitusはラテン語で性交(sex)。知らなくても文脈とハワードの演技の雰囲気でドラマを観てる人はsexと理解します照れ
 
Leonard: I’m not anticipating coitus.
コイタスできたらなんて考えていない。
 
Howard: So she’s available for coitus?
それでその子とはコイタスできそうなのか?
 
Leonard: Can we please stop saying coitus?
コイタスっていうの止めてくれないか?
 
Sheldon: Technically that would be coitus interruptus.
厳密に言えば"子作りしないコイタス"だ。
 
interruptusもラテン語で止める、中断の意味でcoitus interruptusは昔の避妊具が無いときの避妊を避けるcoitusです。
 
interruptusに似た英語でinterruptという言葉もあるので、気づいた人には笑えるシーンですが、そんなに気づく人もいないです照れ
 
ペニーがバスタオル姿で現れます。
 
Penny: Hey, is there a trick to getting it to switch from tub to shower. Oh. Hi, sorry. Hello-!
ねえ、バスタブからシャワーへ切り替えるのにコツはあるの?あ、あら、ごめん。はじめまして〜!
 
trickは手品のトリックよりも、何か難しいことを解決する為のコツとしてtrickが英語では使われます。
 
今回Hiはこんにちはよりも、わ、びっくり、くらいの気持ちです。
 
以下ハワードはペニーに向かって一気にしゃべりますが、解説に文を分けます。また、ここではたくさんこのドラマを楽しむ為に覚える必要な単語が出てきます。

 

 

Howard: Enchante Madamoiselle. 
オーシャンテ、マドモアゼル。
 
enchanteはフランス語ではじめまして。
 
アメリカや英語を母国語として話す国では日本が英語を第二言語にするように、何か外国語を習います。
 
日本との違いが英語一択じゃないことです。
 
最近は国際化して多言語を選択できるので減ってはいますが、フランス語かスペイン語を第二言語に取ることが多く、アメリカ映画やドラマでは簡単なフランス語やスペイン語がよく出てきます。
Howard Wolowitz, Cal-Tech department of Applied Physics. 
ハワード・フォロウィッツで、カルテックで応用物理の部署にいます。
 
Cal-TechCalifornia Institute of Technologyの略でカリフォルニア工科大学。大学とありますが、大学以外にも研究所などがあり、institute(機関)になっています。
 
かの有名なMIT(Massachusetts Institute of Technology)もアメリカ屈指のものすごい機関なのですが、部門や研究者によってはCal-Techの方が上とされる、めちゃくちゃ賢い人たちがここで研究し、企業や政府に貢献したりもしています。
 
日本だと大学とは研究所はあっても、高潔さを保つ為に、経済や利益からなるべく切り離して運営し、純粋に学問を学ぶ場所にしていますが、アメリカだと色んな企業や大金持ちが出資・投資し、お金儲けの意味合いが強いです。
 
そういう背景もこのドラマでは後に少し出てきますコインたち
 
・Applied Physicsは各頭が大文字になっています。これは応用物理学という分野の固有名詞で、簡単に言うとスティーブン・ホーキンスの理論物理学者が考えてアイデアを出し、レナードの応用物理学部門が実際に実験する設備作って実験し証明したり、企業や政府と連携してものづくりもしたりします。
 
レナードの所属するApplied Physicsは私達の生活にもいずれ大きく影響するような研究・開発もしていて本当にすごいことをしている部門ですが、位置はStephen HawkingのいるPhysics(物理学)より下になります。トップダウンする感じのようです。
 
You may be familiar with some of my work, it’s currently orbiting Jupiter’s largest moon taking high-resolution digital photographs.
僕の手掛けた作品を2、3知ってるかもしれません、今も木星の最大の衛星を周回しながら高解像度デジタル写真を撮っているよ。
 
workは仕事や宿題や絵にしろ、人が力を入れて行うもので、文脈によって具体的なものを想像します。
 
この場合は応用物理学で働くハワードが力を入れてやったもので、作った作品→機械や設備を想像します。
 
・moonはこの場合は衛星で、月も地球の衛星です月見
 
・high-resolutionは高解像度・高画質。
ここまでハワードは一気にしゃべりると↑どや顔をしますニヤリ
 
Penny: Penny. I work at the Cheesecake Factory!
ペニーよ。チーズケーキファクトリーで働いてるわ!
 
ここは映像じゃないとわかりにくいのですが、ハワードの言ってることがほぼわからなかったペニーは有名レストランで働いてると自己紹介し、自分はそういった高度なことは理解していないと説明も暗に示しています。
 
Leonard: Come on, I’ll show you the trick with the shower.
(ペニーに向かって)来て、シャワーの使い方のコツを教えるよ。
 
さっそくやらかすハワードから助ける為にレナードは声を掛けます。レナードはハワードよりはnerd率がまだ少く、美人を楽しませたり上手く慰めることはできないけれど、自分がやらかしたかどうか、相手が困っているかはわかるようです。
 
ハワードは重度のnerdなので気にせず前のめり気味に相手に話し掛け続けます。
 
Howard: Bon douche!
ボン・ドゥーシェ!
 
Penny: I’m sorry?
なに?
 
ここ、ペニーが怪訝な顔になります。英語のdoucheにはすごく不愉快な、むなくそ悪い、という意味があります。アメリカの日常的ではちょくちょく使われる言葉ですが下品な意味もあるので使わない方がいいです。
 
Howard: It’s French for good shower. It’s a sentiment I can express in six languages.
今のはよいシャワーをというフランス語だ。僕は六カ国語を使えて、今のはその一つ。
 
後半のセリフはit is that構文を使ってa sentimentを前に出して、僕、こんな素敵な一言を六カ国語で言えるんだ、すごいでしょ、と示してるつもりですが、doucheを使ってるのでペニーには不愉快なだけです笑い泣き
 
・sentimentは感傷以外に話し手の主観に基づいた意見という意味もあり、意訳しています。
 
Leonard: Save it for your blog, Howard.
ブログでやれよ、ハワード
 
save itは今それをここで言うのは止めろというフレーズです。直訳すると、ブログの為にそれをとっとけよ、です。

 

 

Howard: See-ka-tong-guay-jow!
シーカートングアイジョー!
 
何やら中国語らしきものを話しています。ここでも人の忠告は耳に入らず、自分がいいと思ったことを貫き通しています。
 
発明者や研究者にはすごくいい美点ですが、日常生活では逆効果によくなりますショボーン
 
シーン変わってレナードはシャワーの切り替えをします。
Leonard: Uh, there it goes, it sticks, I’m sorry.
あー、どうぞ、固まってた、ごめん。
there it goesはpleaseやgo aheadなど、聞き手に何かを差し出したり、提供したりする時にいう言葉です。
 
Penny: Okay. Thanks.
いいの、ありがとう。
Leonard: You’re welcome, oh, you’re going to step right, okay, I’ll….
どういたしまして、あ、もう入るんだ、うん、じゃあ…
 
stepは足を上げて進むで、映像の動きを見ないとわかりにくいですが、Leonardが部屋を出て行ってからシャワーを再開(裸になる)と思っていたLeonardはすぐにバスタブに入るペニーに焦ります。
 
Penny: Hey, Leonard.
ねえ、Leonard。
 
Leonard: The hair products are Sheldon’s!
(ペニーに声を掛けられ振り返り)そこのシャンプー類はシェルドンのだよ!
 
hair productsは日本語だとヘア製品とは通常言わずシャンプー類とシャンプーありきのヘア製品という表現になっています。
 
Penny: Um, okay. 
あ、うん。
 
この直後ペニーは巻いていたバスタオルを外に投げ落としますびっくり
ちなみにシャワーカーテンの柄は元素記号です。
 
PennyCan I ask you a favor?
お願いがあるんだけど?
 
Leonard: A favor? Sure, you can ask me a favour, I would do you a favor for you.
お願い?もちろん、君のお願いなら、何でもするよ。
 
・would仮定法を使って君にお願いされたらやるよ!と強調しています。
 
Penny: It’s okay if you say no.
断ってくれてもいいの。
 
Leonard: Oh, I’ll probably say yes.
あー、多分うんって言うよ。
 
willと行っており、前回でのSheldonとの会話で"That’s not to say that if a carnal relationship were to develop that I wouldn’t participate. However briefly"と言って妄想してたこと、シャワールームでのお願いがあるの、と言われてこの時に何を妄想し期待しているのが想像できます。
 
Penny: It’s just not the kind of thing you ask a guy you’ve just met…
会ったばかりの男性に言うようなことじゃないんだけど…
 
Leonard: Wow.
わーお、マジで。
 
Leonardの気持ちを察しての意訳です(笑)
 
今日はここまでです。お読みいただいた方、前回いいねをつけてくださった方、フォローをいれてくださった方、本当ありがとうございますほっこり
 
是非このドラマを周りにも広めてください星