またまたずっと続いて読んでます。
道尾秀介氏の作品です。『貘の檻』。

長編です。かなり長め。
この方は、
どういうこと?
って先が気になって、本からなかなか離れづらくなる書き方をする方なのですが、この作品は珍しくはなれられました(笑)

貘ってあの悪夢を食べてくれるっつー「バク」です。
夢のシーンがあるんですが長編だからか、それもちょい長めに感じて全体的に長い…って思ってしまいました。
あ、面白いんですよ。
でも道尾氏の作品だって思って読むとちょっとなんかいつもと違う進み具合でした。
ホント私にとっては面白い作品が多い方なので
ジャンルでいうとミステリーかな?
探偵っぽい人間も出てきますけど、はっきり探偵もの刑事ものってわけでもなく。
多分なんですが、主人公を含めて、登場人物に魅力的なキャラがいなかったのも原因の一つかもしれません。


主人公は妻も息子もいるおじさんなんですが、妻とは1年前に離婚していて、小学生の息子とは月1回面会することが決まっています。
面会した日の帰りの駅のホームで、主人公は意外な人物を見かけます。
彼女は主人公が昔住んでいた田舎の村で行方不明になった女性でした。

主人公の父親はある事件を起こし、
その後行方不明になり、そしてある事故で遺体で発見されたと32年前に報道されていました。
女性は行方不明になる直前に主人公の父親が起こした事件の関係者とされていた人でした。
なぜ彼女は自分の前に現れたのか、彼の目の前でなぜあんなことになったのか…というのが物語の始まりになります。

大筋は面白いし、始まり方もなかなかいい感じなんです。
(道尾氏の名誉のために!)普通に面白いですよ!