2冊まとめてメモ📝します。

どちらも「怪談実話」って事で、作者さんがどなたかから取材して聞いたり、どなたかとお話ししてて出た怪談を集めたものでした。
怪談実話という言葉がタイトルに含まれてますがちょっと省かせて頂いてメモっときます。

福澤徹三氏の『黒い百物語』の方は、怖い話というのはどういう事?ってわからないことも含めて怖い、不思議な現象と捉えることを前提に話が紹介されてます。
百の物語に届かせるために(と前書きの部分で書かれてました)同じ人物から聞いた話をわけていたり、前の話の続きであったり、というような紹介の仕方をしています。



もう一冊の『震』は、この一文字で「ふるえ」と読ませて、怖い話とか都市伝説といったものが好きであれば聞いたことあるかな?と思われる平野夢明氏が監修してます。他にも漢字一文字の作品が出てるみたいなので、シリーズなんではないでしょうか。

黒木あるじ氏の名前も以前、松村進吉氏の『セメント怪談稼業』の中に出てくるので、怖い話を書く方だなと一応覚えておりました。
こちらはほぼ完全に1話が独立してました。
こちらの方は、予想以上に怖い話が多かったです。
中でも「耳鳴」と「団地」いう作品は怖い!
ぞぞ〜としました。



同じような短編集っぽいものでも、作者の表現でだいぶ違ってくるかも…。
福澤氏の方も怖いっちゃぁ怖いんですけど、誰かが誰かに聞いた話でっていう人物が多くて、誰から聞いた誰の話っていうのに頭がいってしまって、その後の話が短かったのかなぁ…。

人から聞いて印象に残ってる怖い話とかテレビで昔観たオムニバスの作品で印象に残っていて何年か経っても怖い話と聞くと思い出す作品とかあるんですけど、それになりそうなのが黒木あるじ氏の方の作品には多かった気がします。
完全に好みの問題だと思います。

比べて読んではいけないですね。申し訳ないです。
フォローのためというわけではないですけど、福澤氏の作品紹介を…福澤氏の見た目ちょっと怖い感じの方で…ディスってるのか…違います!
一般人が見たら、そっちのスジの方なのかな?と思う感じなんですけど、ヤクザがご飯を作る小説というのも書いてる方だそうですよ。「あらすじを読まないで本を選ぶ」をモットーに(いつの間にか)しているので知りたくなくて細かくは読んでませんが…。
『狭飯』、‘きょうはん’じゃなくて‘おとこめし’ってタイトルみたいです。

見た目の怖さで思い出したことがありまして…。
かな〜り昔の事ですが、夏のある日、渋谷で映画館のアルバイトをしておりました時の事…
受付に座ってましたら、作品上映中に中からポロシャツ姿のおじさまが出ていらしてですね…受付の小娘のワタクシに
「中で」
と場内を指し示しながら
「カツアゲしてたやつがいる」
と。
んで出てったらしいんですが、
「見かけてないか?」
いかにもな感じの黒づくめの格好をしてたらしいんですけども、「ここらでそういうことされるとな」
と困った感じを醸し出しつつ。
実は、いかにもな感じの服装の人は
「そうじゃない」
らしいんですね。
「そっちの人はこういう普通の」
とご自分のポロシャツを指先でつまみ、
「格好をするんだよ。オレはコレだからさ」
とワタクシにあるはずの指がそこにない手を見せてくれながらおっしゃってたんですね。
だからそっちの方って割と普通の格好をしているらしいですよ。
まだハタチかそこらの受付の小娘に見せちゃダメだよ…。普通ならビックリするよ。
ちなみに怖かったかといえば、怖くなかったです。
だって私はその人を怒らせるようなことしてませんし、普通の人でもある意味で危なそうだったり、怖い人なんていっぱいいますよ〜。
この話すると切られてたってことは失敗やらかしたオトシマエつけたってことで、
「なんか失敗やらかしちゃってんじゃんね」
と友人は言う…はは。
てな感じで怖さって言っても怖さ違いのお話したところで終わりますネ。