昨日に引き続き手元にあった木下半太氏の『悪夢の身代金』読みました。

 
『悪夢のエレベーター』から始まる悪夢シリーズと呼ばれるシリーズ8作目。
 
 読後感想を一言で言えば、
「おやおや…なんかいつもの感じとちょっと違った…。」
 
悪夢シリーズはどこかにクスッと笑える感じがあるんですが、今回あまり、いや、全然そういう感じなかったような?
ラストが悲劇だろうがすっきり解決だろうが、途中血みどろな感じだろうが、どこかにクスッと、あれがなかったです。
 
冒頭から、かなり重く始まりました。
10年前のクリスマスイブに父親と出かけた7歳の少女が、プラットホームで酔っ払ったのか大学生らしき青年が線路に落下、助けたはいいけど、父親は電車に轢かれてしまうシーンから始まって、視点が変わって…次は刑事さん。
誘拐犯を追い詰めたけれど、追い詰められた犯人が、抱えていた被害者の少年を川にポイ。
犯人を捕まえるか、少年を助けるか迷った挙句、犯人を取り逃がして、さらに少年を助けることもできない、というどちらの視点も悲劇から物語が始まります。
 
どんな状況でも、人死にがあろうが満身創痍であろうが、どっかで息抜きのようなクスッとがないまま、終わりました。
 
ネタバレしちゃうので読んでない方はご注意を!
 
 
 
 
「ベップ」が「瀬川」に誘拐をやめろと言わなかった理由が、罪を知って世間に隠したらいつか事件が解決されてしまったときに、俺自身も罪に問われる。俺はなにも知らいってことにしなければならなかった」と言ってますが、事件知らないことにしたかったのになんで自らピエロの格好をして犯人のふりをしちゃったんでしょう?
だって矛盾してません??
知らないことにしたかったのに、自ら犯人のふりをして関わってますが…というなんとも納得のいかない状況…。
まーいいか。
シリーズで初めて、「オィオィ」と思った作品でした。
 
冒頭に7歳の少女が父親を亡くしているシーンがありますが、その時の助けられた青年がなんか関わりがあるのかと思いきや、なんでもありませんでした。
深読みしすぎですかね。
 
まーまだ作品も続いていて、今回の以外のは全部面白かったので気にせず…。
それにしても、だいぶ今までとテンポや雰囲気が違うなぁ。
ホントに木下氏の作品かな〜〜?と思ってしまいました。
でもだいぶミステリーっぽい感じではあります。
 
近いうちにこの後に続くシリーズ読みますよ。
 
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