龍玉は手に入らず国内外から反対にあい皇帝の座をおりることになった袁世凱。いよいよ政治の表舞台からの引退である。幕前で亡き西太后に向けて語る。

 

袁世凱「西太后様、光緒帝様、今宵にて永のおいとまを賜ります。国は中華民国となり私は駆けまわりましたが、汗を流さぬ連中はそれを野心だの野望だのと呼びました。そこで私は天命なき皇帝となり、満州にいる張作霖が長城を超える日を待つことにしました」

 

少し歩き、張作霖に向けて訴える

 

袁世凱「来たれよ張作霖。満州の王に安んぜず、四百余州の民をおのが民とせよ。いまこそ長城を超え、この偽りの皇帝の胸に正義の剣を撃ち込め!もはやそれしかこの国の民に永遠の平安をもたらす方法はないのだ。英雄ならば勇者ならば、龍玉を携え長城を超えて来い!」

 

 

張作霖はいよいよ長城を超えるべく華北と満州の境界である山海関に100万の軍隊を終結させた。辺りはまだ薄暗く馬賊たちは張作霖の号令を待っている。

 

張作霖「王永江、俺様は演説が苦手だ。代わりに何とか言ってくれ」

 

王永江「何と言えばいいのだ」

 

張作霖「てめえで考えろ。そのためにここまで連れて来たんじゃねえか」

 

幕が上がると黄色い三角旗で埋め尽くしている軍隊が現れる

 

王永江「聞けー満州の強者よ!ともにある先祖の御霊とともに、今こそ長城を超えて貧しき人々を救うのだ!」

 

軍隊「オーッ!」

 

垂れこめる雲が割れはるかに中原の大地が見える。そして輝く蒼穹に虹がかかる

 

張作霖「ハンチン、あれが中原だ」

 

ハンチン「はい」

 

張作霖「春雷、さきがけはお前だ」

 

春雷「おう」

 

張作霖「(モーゼルを頭上に掲げ)長城を超えよー!行けー!(銃を撃つ)」

 

軍隊「オーッ!」

 

一斉に銃を空に撃ちながら馬賊たちが駆け出して行く。大歓声と蹄の音が響く中、幕が下りる

 

 

が、