自分の死期が近いと覚悟した西太后は、皇族を集めて光緒帝の甥にあたる溥儀を時期皇帝に指名した
そして数日後、いよいよ最期の時を迎え春児だけが臨終に付き添っている
西太后「春児、おまえは私のあとを追ってはいけないよ。どんなにつらくても生きるんだ。おまえは飢えるならまだしも男を売ってまで生きねばならないほどの苦労をしたんだ。その苦労を取り返さなくてはいけない」
春児「陛下こそつらい事ばかりで禍福はちっとも釣り合ってないじゃないか」
西太后「はたからどう思われようと私は幸せだ・・春児、おまえにはまだやることがある。満州の馬賊になっている兄さんに会わなくてはならない」
春児「陛下・・」
西太后「兄弟が離れ離れのまま死んだりしちゃいけない」
春児「陛下は最後の最後に希望と言うお宝を恵んでくださるのですね(ひざまづき)李春雲、生きて必ず我が兄弟と手を握り合います」
蘭琴が舞台袖から現れ、光緒帝に近づいている
西太后「春児や、私に代わってどうかこの国の行末をお前の目で見定めておくれ・・」
春児「陛下・・」
西太后は静かに息を引き取った。蘭琴から壺を受取り毒をあおる光緒帝。蘭琴も毒を飲み共に天に召される様子が無言で演じられる。
こうして清国は3歳の溥儀が即位し宣統帝となった。ラストエンペラーである。清国の終焉が近づいている。