「使う前に錆びたら洒落にならんなぁ。」


不意討ち雨に濡れた缶ストーブtab(新品)を
拭きながら嘆くカムイ。


しかし、寒い。
身体も冷えるし、
焚き火も出来ない。


予定通りには行かないのも
キャンプの面白さ。
臨機応変の対応を楽しむべし。


という訳で予定を早めて温泉に行く。


ここから車で10分程の所に
程よい温泉施設がある。
湯布院もそう遠くは無いが、
そこまで行くともう温泉キャンプでは
済まない気がする。
身体は暖まるだろうが、
誘惑に我が財布は冷えそうだ。


一旦、キャンプ場を脱出。
紅葉で色づいた景色の坂道を車で下る。


由布岳の頂上には冠雪が見える。
(゜ロ゜;オイオイ



それは別府インター近くにあった。
( ☆∀☆)


「やはり、おんせん県の住人としては、
キャンプに温泉はマストだな。」


露天風呂に浸かりながら、
思わず呟くカムイ。
外気の冷たさとお湯の優しさが
何とも良いバランスだ。


昼下がりの時間帯、
温泉客が少なくて良かった。
身も心もほっこり癒せて、
大満足のカムイである。


しかし、
このままでは温泉地獄の底無し沼に
引き摺り込まれてしまう。


今回の主役は温泉では無いと、
勇気を出して湯船を出た。


名残惜しさを抱きつつ
湯けむりの街を後にして、
お寒い山へと帰る。




キャンプ場の雨は上がっていた。


車を降りると
火照った身体が心地よい。
寒い中、
テント設営中の皆さんを横目に
少し優越感を味わいながら、
焚き火の支度に取りかかる。


何だかんだ言いながら、
ほぼ予定通りの展開。


さて、カムイには
裏山の焚き木の他に燃やしたい物がある。


遂に点火された缶ストーブtabに
サツマイモを投入。
芋は濡れた新聞紙と
アルミホイルでしっかり包んだ。
秋を色々と楽しむのだ。


暖を取りながら待つことしばし…。


「どれどれ、もう良いかな?」


待ち切れず、イモを取り出す。
いつもの焼きすぎの炭状態も
今日こそは勘弁である。


しかし、時間と火加減が判らず、
適当に焼いた焼き芋は
やや芯が残っていた。
竹串を忘れたのも痛い。


まあまあ食べられなくはない。
例えマズい出来映えでも、
誰にも文句は言われないのが
ソロキャンプの良いところ。
マズい味も味わおう。


今回のキャンプテーマはさしずめ健康。
この機会に湖一周約1.7㎞を
歩いても良かった。


しかし、
ここは一先ず缶ストーブtabの前で待機。
通り雨の恐怖と寒さに、
早くも弱い意志は行く手を阻まれている。
(~O~;)


山あいの土地だけに、
少しだけ辺りが陰って来た気が
しなくもない。


ならばとテント内のセッティング。
寝袋やコットとマットを広げる。



時間栄養学なるものがあるらしい。
一説によると、
食事時間を8時間に絞ると痩せるとか。
いわゆる「8時間ダイエット」
「16時間断食」と言うやつだ。


となると、
今朝の食事は10時ちょっと前、
夕食は遅くとも18時までには
済ませなければならない。


しかも、
18時以降から脂肪の吸収が上昇するとな。
(*_*;ヤバイ


ならば、
早目に夕食に取りかからねばならぬ。


心無しかウォーキングに後ろ向きな理由を
探しているカムイであった。



……続く