PCOS(多嚢胞卵巣症候群)
漢方養生指導士/不妊カウンセラー
よっしいです
前記事の
の続きです。
今回の学会では
「PCOSタイプ(多嚢胞卵巣症候群)別の
漢方アプローチの意義」
について興味深い発表がありました。
中医学によって
3タイプ(体証)に分けて
漢方薬の周期調節法でサポートして
成功したという症例でした。
確か3タイプに分かれますね。
中国ではPCOSの治療が進んでいるようで
PCOS患者専門の外来を持つ
大学病院まであるとのことことです。
スゴイですね~
周期調節法とは
女性の月経周期や
ホルモンの変化によって月経を
4期に分けて服用する漢方薬を変えていき
細かい調節を行います。
漢方薬局での不妊治療は
こちらがメインです。
PCOSは大きくは2タイプ?
ちなみに一般的に不妊治療では
PCOSの女性は
大きくは2タイプに分かれます
まずは肥満か
どうかというところで...
日本の場合は
肥満型のPCOSが26%とされます。
痩せ型のPCOSは74%です。
肥満の基準はBMI≧25です。
※PCOS診断基準の国内症例調査結果
この状況は肥満型PCOSが中心の
欧米とはかなり異なります。
これには日本人と白人系欧米
のインスリンの働きが
関係していると言われます。
日本人はインスリンの分泌量が半分ぐらい?
そのため痩せ型でも肥満型でも
PCOSの女性は
インスリン抵抗性が高い
傾向にあります。
そのためクリニックの治療において
PCOSへのアプローチは
ホルモン治療による排卵誘発に
血糖コントロールが中心に
なってきます。
経口糖尿病治療薬やインスリン注射など
東洋医学では体質で
一方、東洋医学的では
人の体質(体証)を
もう少し細かく見き
アプローチも異なってきます✋
例えば簡単に例をあげると
あるPCOSさんAが
ストレスによるイライラが
強く気の流れが乱れて、気血のつまりから
排卵障害を起こしているのであれば
まずは気血の流れ(気滞瘀血)
に働きかける漢方薬
それに対して、一方
PCOSさんBが
食事から血水につまりを起し
排卵障害を起こしているのであれば
血水(瘀血、痰湿)のつまりをとる漢方薬
と言った具合になります。
なので体質改善の漢方薬や
生活養生も異なってきます。
(※ちなみにこれは
周期調節法ではないです)
つまり
同病異治
(どうびょういち)
仮に病名がPCOSで同じでも、
体質や症状が異なるのであれば
治療が異なってくるんですね。
例えば同じ花粉症でも
アレルギー症状をおさえる
抗ヒスタミン薬が一般的に
よく使われますが
東洋医学だと鼻水と目の痒みでは
症状も原因も違うので
症状が透明の鼻水であれば
身体を温めて水の巡りをよくする
小青竜湯(ショウセイリュウトウ)とか
目の痒みであれば
熱の風をとるのが得意な
荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
といった具体に処方が
異なる感じです
ちなみに私は産後に一度ひどい
花粉症になったことがありました。
今思えば、かなり産後で
気血を消耗して免疫力が
下がっていた状態でした
ハウスダスト症候群も併発💣
ただ産後の不調をきっかけに
東洋医学とと出会い
随分勉強&養生をしました。
幸いここ10年ほど再発していません
また来たらコワいよ~
ただ花粉症もPCOSも
体質が大きく
根治が難しい
現代疾患の一つですよね。
なので自分の体質を知って
上手に長く付き合っていくことが
ポイントかと思います