謎の殺人鬼を追う | 風紋

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鋼の錬金術師ファンの雑文ブログ



  リンとランファンに愛が偏っています

鋼を1巻から読み返してます。
レト教という新興宗教の否定から始まるのは、オウム事件後のフィクション
としては当然の流れだったのかなー?など、ぼんやり考えたり。
エドの「立って歩け、前へ進め。」をメッセージとして受け止めた人が多
かったけど、その前の「何にすがって生きればいいのよ!」の叫びに対する
「自分で考えろ。」のほうが重要だったのかもしれない、とか。
オウム事件後というより、9.11以後の混迷のなかからのメッセージなのか
な、とかちょこっと考えたり。



それにしてもスカーは、連続国家錬金術師殺しを始めるまで内乱終結後7年
もの間何をしていたんでしょうね?
邪悪な力を持って思い上がった錬金術師に復讐するには、奴らと同じ力で
もってやり返さねば!と固く心に誓って、破壊の錬金術を鍛錬するのに7年
かかってしまったというのが妥当なとこでしょうか。
兄者の残した研究所を解読して、右の入れ墨の腕の使い方を理解してその
能力をものにして、アメストリス国内に散らばるターゲットの国家錬金術師
たちのことを調べてたら、それくらい時間がかかるかも。
その間どうやって喰っていってたのか、その間どうやってモチベーションを
持続しつづけたのか、スカーさんの執念のすさまじさ『復讐するは我にあり』
って感じです。
私だったら自分が食ってくだけで精一杯で復讐を忘れてしまいそうだよ。


そして、国家錬金術師殺害が連続殺人事件と判明したときは、捜査関係者
に戦慄が走っただろうなと思います。
凶器不明の殺害方法から、当初は錬金術師同士の怨恨の路線がまず浮かん
だのではないでしょうか?
イシュバール帰りの人間兵器ならそんな荒んだことが起こってもおかしく
ない・・・犯人は内戦後国家資格を返上して消息不明になっている錬金術師
ではないか・・・
捜査関係者の予測はそちらに向いていたからこそ、2巻で狙撃されサングラス
が外れたスカーの赤い目を見て皆驚いていたのでしょう。


こういう話は、殺害事件の被害者が国家錬金術師という共通点が判明する
まで・そして犯人の意図が明らかになるまでが面白いんですよねー。
軍法会議所勤務のヒューズ中佐が被害者の共通点に気づいて犯人像に迫ろう
とするあたりをミステリ小説にしたらベタだけど楽しいだろうなー。
しかも次にターゲットになるかもしれないのは戦友で親友のロイ!!
なんてベタ、かつ王道なんだろうv
誰か小説化してくれないだろうかなー?
デスノートトリビュートで西尾維新が小説書いてたけど、あんな感じで
ミステリプロパーの作家が書いてくれたらいいのに!