ボディランゲージ | 風紋

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鋼の錬金術師ファンの雑文ブログ



  リンとランファンに愛が偏っています

ボディランゲージ



「これってどんな意味なんダ?」
ランファンがそう言ってして見せた仕草は投げキッスだった。

ぶっ!と大げさに吹き出したエドに立ち上がって睨みつけるランファン。
「やめなよ、兄さん。ランファンが真面目に聞いてるのにさ」
アルフォンスがとりなすが、エドはニヤニヤと質問で返す。
「一体、どこでそんなこと覚えたんだよ」
笑われたことに腹立っているが、何でなのかが知りたいのだろう、
ランファンは存外素直に答えた。
「馬でこの国に入ったばかりの時ニ。早馬で追い越しざまに
こうやってきた生意気そウなヤツがいタ。」
「ふふ~ん、それでお前はどうしたんだ?」
「馬に鞭あてて追い抜きかえしテ、とりあえず裏拳喰らわせておいタ」
ぶはははは、とエドが爆笑する。
「気の毒になあ、その人も」アルもそういいながら苦笑している。
「だから、どんな意味なんダ?」
いらだったように聞くランファンにアルが答えた。
「それはね、投げキッス。見えるけど近づけないところにいる人に
愛情のしるしに口づけを投げるようにして送るの」
「何だってエ!?」
みるみる顔が赤くなるランファン。
「物好きなヤツもいたもんだよな。知らなかったとはいえこんな物騒な女を
ナンパしようってんだから」
笑い続けるエドに真っ赤になったランファンが怒鳴る。
「黙レ!ヤっちまうぞコラ!」
そこに席を外していたリンが戻ってきてランファンに言った。
「ランファン、タンカ切りの言葉としては間違ってないけど、それ
女の子がやることじゃないかラ」
エドを睨みつけるランファンの手は中指一本を立てて
「F○CK YOU」のポーズをしていた。
(・・・一体どこでそんなこと覚えたんだよ)
エドとアルはそうつっこみたいのをなんとか心のなかで抑えた。


すみません、こんな小話。オチないし。
二次創作にはランファンの「血の気が多い」エピソードが少ないなあと思って
書きました。
本当はランファンにアメストリスの言葉を教えるリンが、レッスン中に言葉攻め
する話を書きたいのですが、ちっともセリフが浮かばず。
なぜか兄弟と絡んだこんな話が出来てしまいました。