今回はー。日本探偵小説全集より夢野久作の
夢野久作集っ。
あの世の夢野久作もそんなもんいるかっと大喜びでしょう。
こちらは創元推理文庫から出てる名推理作家1人をクローズアップして編集されるシリーズ。
ことこの夢野久作集は、小説集、そして初心者入門としてもめっちゃくちゃ素晴らしい攻めた構成になってまして
まず最初に著名な短編、瓶詰めの地獄
次に夢野久作の中では読んだこともない人も知ってるメジャー作品とは言えないですが、非常に味のある中編、氷の涯
そして最後に、夢野久作で最もメジャーであろう、角川文庫では上下巻で出てる長編、ドグラ・マグラが、ドカーーンと全部乗ってる。
つまり夢野久作集であるんですが、短編集ではないんです。
普通の短編集が一つ一つ美味しくてテンポ良く食べれる回転ずしとすれば
この夢野久作集の構成は、フルコース。
一口目の瓶詰めの地獄から、ミステリーの宝石箱やーとなる素晴らしさ。表現力が乏しすぎてまんま彦摩呂さんですが…
そして500ページほどあるメインディッシュ、ドグラ・マグラ。恥ずかしながらきちんと全部読んだのは初めてでした。読んでみて凄くいいたい感想がありまして。
まず、ドグラ・マグラは本好きの間、口伝やネットで
読み終わると発狂する推理小説
という触れ込みで凄い有名です。舞台が精神病棟、現代では放送禁止な用語が出たりがあるからかもしれません。
この触れ込みでとんでもないアングラな小説で、アングラな分、読みづらいし、理解できなそうだなと勝手に思ってたんですが…
すーんごい読みやすいっ。あとアングラ感よりもちゃんとミステリーとしての面白さが凄まじく圧倒してます。
途中からお話が様々なシーンに入るんですが、全て違う文体で新鮮味がありますし、なんならギャグとかも結構入ってる。まずこんなに入れ子構造なミステリーは現代でもそこまで見ない。
何より後半からの怒涛の展開と大どんでん返しの連続に声が出るほど楽しめました。もう後半200ページから読み進めるスピードが5倍ぐらいになりました。面白過ぎて。
あとオチっ。オチがもう。
うわーーーーっ。
うわーーーーーっ。て感じ、サスペンス映画のSAWを最初見終わった時の衝撃と似てました。(あのオチと一緒という事ではないですよ)
昭和初期の作家というのは、何処か今のミステリーの基礎的なベタな感じだろうと何処かで少し思ってた自分がまた粉々に破壊されました。横溝正史、江戸川乱歩に続き3回目。
角川文庫で出てるドグラ・マグラ上下巻は非常に有名な表紙ですが、何せエログロ感が強烈な表紙なのでお外や家族の前で読むなら、表紙も安全、全部入ってる夢野久作集のがオススメです。
短編、中編入ってるし、お話繋がってるわけでは全くないんですが、この2つ読んでからドグラ・マグラ読むと更に印象良くなると思います。
瓶詰めの地獄は設定の凄さ
氷の涯は、キャラクターの粋と、人間が発する強い思いの描写
ドグラ・マグラは長編な分、上2つを何倍にもして凝縮した大傑作です。
新年2回目にして凄まじく熱く語りました。アングラだからと敬遠されてるのが凄え勿体無い。是非とも探して読んでみて下さい。何せ読みやすいっ。
1/12(月)
【関東ゲラゲラBRONZE】
会場 新宿角座
開演 19時
チケット
前売 1000円
当日 1500円
【若大将】
会場 新宿角座
開演 19時
チケット
前売 1200円
当日 1700円
全部きてほしい。
TV
【ゲームクラブeスポーツMAX】(再)
TOKYO MX2(チャンネル092)
(毎週後半の金子さんのLOLに挑戦コーナーにちょろっと出させていただいてるかいないかしてると思います。番組面白いので毎週チェックをば)