教育ってムズカシイものですね | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


モミジ

写真は紅葉(もみじ)。

品種名はベニシエンと言います。
大変変わったモミジでありまして、春には秋より鮮やかな紅葉を見せてくれます。
もちろん秋の紅葉も見事
大きく切れ込んだ葉は繊細な美しさを持っています。

樹木に個性がある如く、人も自己を主張して当然。
「角を矯めて牛を殺す」とやら。
躾や教育が、ともすれば形式だけを追って、本質を見失うこともあるでしょう。

我が孫のコタ君は四月になって突然 変わりましたな。
三月までの集団登校の姿はまことに無惨でありました。
首うなだれ、かかとを潰した靴をずって歩く姿は、登校拒否寸前の暗い暗い子供に見えたのです。

きっかけは担任の先生との「行き違い」でありました。
帰りの会前に、校庭に咲いた美しいアサガオのタネを採取したのです。
「タネを持ち帰り、爺を喜ばせん」
とて、先生の話は上の空、夢中でアサガオのタネを数えていたのだそうです。
「コタ!何をしてるの。今大事な話をしているでしょう。アンタいつもどうしてそうなの!」

それから事あるごとに叱られ、しょげかえっていたのですね。
連絡用の家庭向けプリントはランドセルにぐちゃぐちゃ。
宿題のノートには滅茶苦茶な字で「わかりません」と書き殴るだけ。

それがね、四月から変わったのですよ。
家庭連絡プリントは綺麗にたたみ、宿題ノートには明るい字が躍る。
「おい、おいコタ君や、学校で何があったのさ。ずいぶん明るいな。好きな子ができたのか?」
「え?何もないよ。今度の先生さ、つまらないことでもいつもオレをほめてくれるんだよ。あいさつができるとか、膝に手を置いて話を聞いてくれるとかさ」

コタ君の頬は「紅しえん紅葉」のように赤らんで見えました。 


駄句5句。
紅しえん春にあかるむ粗忽者
春紅葉春から秋へ異なる赤
眼に染むや若葉の紅葉深緑
紅葉狩り春の行事と思はざりき
赤く萌へ緑に輝く春紅葉

腰折れ1首。
汝が名こそ終日(ひねもす)赤き紅しえん春の盛りに紅葉狩りせん