写真は菜の花。
普段はあまり意識的に見ることのない、公園の菜の花です。
昨年に蒔かれたアブラナの種が、冬を越し菜の花畑を作っているのでしょう。
早春の菜の花を見るためだけに公園や畑に育てるようになったのは、いつの頃からだろう。
「菜の花」はアブラナなどの葉菜の薹立ちで、もともと菜種油を採ったり、菜種油を絞った、肥料用の油かすが目的であったはずです。
菜種油は横文字食用油に押され、手間暇かかる油かすより肥料は化学肥料に。
口先ばかりの爺より、小器用な若者へ。
時代は目まぐるしく変遷致します。
昨日の散歩は孫の衆の中で、「乙女組」を選んで郊外へ出ました。
なあんて書くと、誤解を生じやすいですね。
愚老がエラソウに「乙女組」を選抜したのではなく、かの娘衆にはもうずいぶん以前から「プリキュア塗り絵」をせがまれておりましたが、なにやかや言いくるめて誤魔化しておりました嘘つき爺も、もはや逃げ場を失い、馬手をミイちゃん弓手をサーちゃんに引きずられ玩具店に参った次第なのです。
武闘派は?
彼らは朝から自転車漕いで、何処へか。
「あのね、塗り絵もいいけれど、菜の花を御覧。花の全部が真っ黄色ではないのだよ。ほら薄いのも濃いのも」
「菜の花より、プリキュアの塗り絵は?」
「え?うんうん、プリキュアね。あのプリちゃんたちの髪も長くてピンクやら黄色やら賑やかでしょう?あれがみんな短髪の黒色だったら変だよね」
「変じゃない。みんな薄くて短かったらキモイ」
「キモイ?」
「うん。可愛くない。薄いのは爺!」
爺は話を逸らそうと、知りもしないプリキュアを話題に出したのですが、こりゃ墓穴!
とうとう爺は玩具店へ引き立てられました。
愚老まだ勤め人の折、昼食は勤め場近くの小料理店で食べるのを楽しみにしていました。
今の時期、「突き出し」に出されるのは決まって「菜の花のおひたし」でした。美味かったなあ。
春の菜の花は、アブラナのほかにカブやハクサイが出され、セイヨウアブラナの時もありました。、信州の菜の花はノザワナであったような。
駄句7句。
時まぢか菜の花路地に沸き立ちぬ
菜の花は身近なれども名を聞かず
よく見れど不思議菜の花名を知らず
一人づつ菜の花の名を尋ね来る
両の手の重き菜の花家裹(いえずと)に
菜の花を夕陽に翳し家路かな
菜の花を髪にさしあふ家路かな
腰折れ2首。
菜の花は春の迎へと沸き立ちぬ鞦韆揺れる公園の花壇
春待ちかねて咲く花のそこかしこ菜の花にも名はありぬべし