♪明日から高原の温泉で夏休み | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


宗旦木槿

写真は宗旦木槿(そうたんむくげ)。

陋宅の今年の木槿は大変控えめであります。

20本の木槿が咲かせた花の数は、指折り数えて片手と少し。
何が不満やら、水撒き時にそのココロを尋ねてみたのですが、確たる返答はなし。

ゆえに、愚老勝手に想像致した次第です。

理由①
「馬に喰われた」
なるほどなるほど、馬に喰われた。
でもムクゲの置き場は茅屋の棚の上、大事に安置しておりました。
茅屋とて人の住まいなり。
ウマやクマなどやたら徘徊してはおりませぬ。

理由②
「去年咲き過ぎて、今年は隔年結花の外れ年」
「隔年結果ならぬ隔年結花」でござるか?
愚老など、「老いぼれ爺」「金欠爺」「耄碌爺」など言いたい放題に言われておりますが、「隔年老いぼれ爺」とは誰も申しませぬ。
正確には「老いぼれ爺」の具合は年々歳々深まり行く次第で、老いぼれは連続しております。

理由③
「孫娘のミイちゃん、サーちゃんが蕾を摘んでおいた」
あり得ることですな。
ミイちゃん、サーちゃんは「椿の蕾」が大好きで、それぞれ小バケツに一杯摘み取って、「♪どんぐりコロコロどんぐりこ」を熱唱するお嬢ちゃまたちです。
でもね、愚老は昨年の秋「どんぐり」と「椿の実」の違いをコンコンと説き聞かせたので、まさかねえ。

理由④
「同じアオイ科のモミジアオイばかり可愛がったので、ふて腐れた」
確かにね、モミジアオイの深紅の花は強烈な存在感で、愚老の「冠動脈閉塞心臓」をぐさり射貫いたものでありました。
アオイはアオイ、ムクゲはムクゲ。
意味なく張り合う必要はござらん、そrぞれ存分に咲きたまえ。

理由⑤
「陋屋の狭い、汚い置き場にぎゆうぎゆう詰め込んだから」
あ、当たり!
これですよこれ。
ムクゲ諸公の落葉時に、これでもかこれでもか、と狭い置き場に押しこんだ結果、春の芽出しにムクはビックリ。
飲み過ぎで爺はシャックリ。
押し合いへしあいの修羅場のなかで、のんびり花など咲かせておられませんや。

人も花も「間」が大事ですな。

ムクゲは広大な大地に植えひろげてやろう。
爺は明日から高原の温泉地に夏休み。
高原の朝霧を吸い、二日酔いにおさらば、高原(浩然)の気を養おう。

駄句5句と愚歌1首。


野分去り宗旦木槿朝日なり
待ち兼ねた宗旦木槿先ず照らす
宗旦の木槿鮮やか紅を引く
宗旦の木槿は茶を飲まざりき
宗旦の木槿紅の連れ探す

未曾有の雨を降らして去る野分後片付けは素知らぬままに