写真は檜。品種名は津山檜。
南都北嶺の荘厳な仏閣の建材は檜が用いられています。
古い時代には樹齢500年ほどの檜は珍しくなく、改修や建立に不足はなかったのでしょう。
今、日本では「目通り二尺の檜は皆無となっています。
由緒ある仏閣の改修には「台湾檜」が代用されているのですね。
奈良の宮大工であった西岡常一氏の、樹木の話は読んで飽きないです。
数ある日本の樹木の中で、香りゆかしく、木目美しい木は檜を措いて他にはないでありましょう。
日の本の日の木。
燃え上がる火の木。
写真は、檜の変易種「津山檜」です。
普通種の檜に比べて、葉の大きさは半分以下でしょうか。
この檜が夕陽を受けて佇む姿はまことに美しい。
日の本の日の木。
燃え上がる火の木。
駄句5句と愚歌1首。
一年を締めくくる火の木かな
檜立ち燃ゆる思ひを告ぐる歳末
三寸の檜が日本の年を締めくくる
火の木の木夕陽受けたる冬の暮れ
日の本の日の木に神の冬の夕
檜の思ひ火となり日となり神さびて社の柱みそなわすかな