三寸の檜が日本の年を締めくくる | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


津山檜

写真は檜。品種名は津山檜。

南都北嶺の荘厳な仏閣の建材は檜が用いられています。
古い時代には樹齢500年ほどの檜は珍しくなく、改修や建立に不足はなかったのでしょう。
今、日本では「目通り二尺の檜は皆無となっています。
由緒ある仏閣の改修には「台湾檜」が代用されているのですね。

奈良の宮大工であった西岡常一氏の、樹木の話は読んで飽きないです。

数ある日本の樹木の中で、香りゆかしく、木目美しい木は檜を措いて他にはないでありましょう。
日の本の日の木。
燃え上がる火の木。

写真は、檜の変易種「津山檜」です。
普通種の檜に比べて、葉の大きさは半分以下でしょうか。
この檜が夕陽を受けて佇む姿はまことに美しい。
日の本の日の木。
燃え上がる火の木。

駄句5句と愚歌1首。


一年を締めくくる火の木かな
檜立ち燃ゆる思ひを告ぐる歳末
三寸の檜が日本の年を締めくくる
火の木の木夕陽受けたる冬の暮れ
日の本の日の木に神の冬の夕

檜の思ひ火となり日となり神さびて社の柱みそなわすかな