写真は椿。品種名赤西王母。
秋から早春まで咲く、秋咲きの椿です。
写真の花は葉陰に隠れるように、ふと咲いておりました。
隠れるように咲きながら派手やかな印象の花です。
薄桃色の秋咲き椿西王母の自然実生とされていますが、色彩の明瞭さは親以上に優れた花ではないかなと思うのです。
雨に打たれても悄然とするどころか、なお意気高し。花の少ない早春に華やぎを演出する椿ですね。
「青は藍より出でて藍より青し」
「後生畏るべし」
拙老、赤西王母の花を眺め、己の愚昧さに恥じ入り、薄ぼんやりしつつある白頭を掻き掻き、孫諸君の成長に目を細める日々であります。
「孫は爺より出でて爺より人らし」
「後輩恐るべし」
などと意味不明なことをつぶやき、春の到来と、近い将来孫諸君と語り合う日を楽しみにしているのです。
雑俳4句と腰のばし1首。
赤椿の花のまぶしさまっすぐに
幼子の寒の誓ひに背を正す
赤椿厭ふことなく顔を上ぐ
赤椿律儀なるかな蕊揃へ
顔見つめ正しきを言ふ孫直し園に学びて日々成長す