『光をくれた人』(「The Light Between Oceans」132分 16年米英豪新他 監督デレク・シアンフランス)

 1918年。第一次大戦で心に深い傷を負った帰還兵のトム(マイケル・ファスベンダー)は、オーストラリアの孤島での灯台守の職を志願し働くこととなる。戦争で二人の兄を失っていたイザベル(アリシア・ヴィキャンデル)はトムに恋心を抱きふたりは結婚。孤島で二人だけの生活が始まった。やがて、イザベルは妊娠、しかし流産。そして2回目も…。悲しみに暮れるふたり。そんな矢先、島に一層の手漕ぎボートが漂着。中には、すでに生き絶えた男性とその子供と見られる泣きじゃくる赤ちゃんが乗っていた。誠実なトムは、このことを本土にすぐ伝えようとするが、イザベルは赤ちゃんを二人の子供として育てようとトムに懇願。トムもこれを渋々了承。ルーシーと名付けられた女児はすくすくと成長するが、洗礼式のために訪れた教会で、トムはルーシーの生みの母親ハナ(レイチェル・ワイズ)の存在を知ってしまう。さて…。

 ハナの存在を知ってからトムのとった行動は、すべて最愛の妻イザベルのためを思ってのもの。ラスト10分、トムの書いた手紙をイザベルが読み始めるシーンから涙が止まりません。そして、ラストに登場する人物で号泣…。ひとりの男がひとりの女性を愛し続けるストーリー。素晴らしい作品に出会いました。


ちなみに…マイケル・ファスベンダーとアリシア・ヴィキャンデルは私生活でも17年に結婚。結婚式は地中海のイビサ島で近親者のみで行ったとウィキペディアにあります。この作品とよく似ている。そして、21年に第一子誕生とあります。よかった!