『サバイバルファミリー』(117分 17年 監督矢口史靖)

 東京都下のマンション住まいの鈴木家はサラリーマンの父義之(小日向文世)、母光恵(深津絵里)、大学生の長男賢司(泉澤祐希)、女子高生の結衣(葵わかな)の4人家族。ある日、目覚めてみると家の時計が全て止まっていた。スマホも機能していない。どうやら停電のようだ。義之、賢治、結衣の3人は会社、学校へ向かおうとするが、エレベーターが止まっている。町に出てみると車も電車も全て止まっている。どうやら大規模な停電のようだ。義之は歩いて会社に着くが、ここでも全ての機能が停止しており、やむなく家に引き返すこととなった。家に帰るとガス、水道も止まっており、買い出しにスーパーへ向かうが、レジが機能しておらず、対応は現金のみ。ATMも機能せず資金はタンス預金のみとなった。そこで、一家は光恵の父のいる鹿児島に向かって自転車で向かうこととなるのだが…。さて…。

 つじつまの合わないことが多数出てきますが、そういうことには触れないのが鑑賞側のルール。ただ、東京でも天の川は見えるというのは真実だと思います。大阪は停電していないという噂を信じて通天閣までやってきた一家。東京と同じ状況に激怒した賢司と結衣が義之に罵声を浴びせますが、光恵が「もう、いい加減にしなさい。そんなこととっくにわかっているでしょ。お父さんはそういう人なんだから!」と一喝。スカッとします。結末どうなっちゃうんだろう。又、車の通らない高速道路、どうやって撮影したんだろうと考えながら観る作品。でも、2年半はちょっと長いかな…。

ちなみに…世界規模の停電の映画作品といえば『イエスタデイ』(19年)。ただ、この作品の停電時間は12秒でしたが…。