『パラダイスの夕暮れ』(「Varjoja paratiisissa」80分 86年フィンランド 監督アキ・カウリスマキ)

 ヘルシンキ。ゴミ収集作業員のニカンデル(マッティ・ペロンパー)は、中年独身の冴えない男。先輩社員に独立話を持ち上げられるが、その先輩が仕事中に急死。ヤケで飲んだ酒場で暴れて、気がついたら留置所だった。そんなニカンデル、スーパーのレジ打ちイロナ(カティ・オウティネン)に恋心を抱くのだが…。さて…。

 アキ・カウリスマキ監督作品。暗いトーンの映像、音楽、最小限の会話…。タバコ、酒、ディスコ、ビンゴゲーム…これも80年代のフィンランド人の特徴なのでしょうか。ニカンデル、不器用だけど根はいいやつ。でも、イロナの預けたトランクはどうなった?


ちなみに…フィンランドの映画作品といえば『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』(17年)、第二次世界大戦時、フィンランドとソ連の戦争を描いた作品。名作。しかし、ロシア、現在もウクライナと戦線状態。戦争で得るものなど何も無いのに…。