『阿修羅のごとく』(パート1)(79年NHK土曜ドラマ  「女正月」「三度豆」「虞美人草」)

   長女綱子(加藤治子)は夫に先立たれ、料亭の旦那と不倫中。次女巻子(八千草薫)は2人の中学生の母親、夫鷹男(緒形拳)の不倫を疑っている。三女滝子(いしだあゆみ)は、オクテで独身、図書館で働いている。四女咲子(風吹ジュン)は喫茶店勤めで、若手のボクサー陣内(深水三章)と同棲中。ある日、滝子は、父親恒太郎(佐分利信)の浮気現場を目撃。興信所の探偵勝又(宇崎竜童)に捜査を依頼。この事実を母親ふじ(大路三千緒)に伝えるか否か、4姉妹の談合が始まった。さて…。
   放送当時、私は高校生でした。母が視聴していたのを、横で一緒に見ていた記憶があります。今回、ケーブルテレビの邦画チャンネルで放送されていたので、40年以上ぶりに観ることができました。しかし、驚くほど鮮明に、ストーリー展開が蘇りました。当時、我が家にビデオは無かった(録画できなかった)ので、LIVEのみの1回しか視聴していないはずですが…。よほど、当時の印象が強かったのでしょうか。独特のオープニングメロディも印象的です。最後に緒形拳が呟きます。「女は阿修羅だよ。勝ち目はないよ。男は、」。そう、この言葉の意味。この歳になって、少し理解できた私です。

ちなみに…私の母は、6人兄弟の3番目、上2人が男で、以下女。つまり、4姉妹の長女。母の父は佐分利信似のベレー帽が似合う厳格な人でした。どこか、似たところがあったのかもしれません。