痛風っていう病名、なんかダサくないですか?風が当たっても痛いくらい辛い状態だから痛風?。医師国家試験の勉強してる時から、痛風っていう病名に何か違和感を感じておりました。整形外科外来には、時々、痛風と思われる人が時々来院します。
 

 痛風とは、尿酸というDNAなどが分解された時の老廃物が塊を作ったときに起こる関節炎のことを指します。痛風の原因となる尿酸が血液中に多く存在すると起きやすくなります。この状態のことを高尿酸血症と呼びます。
 痛風というと、ビールの飲み過ぎ、贅沢な食べ物の食べ過ぎが想像されますが、意外にお酒は飲まないという人や、お酒は焼酎しか飲まないという人が結構います。また、お酒は飲まないけど、コーラをよく飲むなどの、甘い清涼飲料水をよく飲む人が多い印象があります。
痛風の症状として以下のようなものがあります。
* 強い痛み
* 赤くはれる
* 熱を持っている など
痛風が起きやすい関節として以下のような場所があります。
* 足の親ゆびのつけ根
* 足関節
* 足の甲
* アキレス腱のつけ根
* 膝
* 手 など
一つの関節に起きるのが特徴で、二つ以上の関節に同時に起きるのは稀です。

 尿酸値を下げるものとして、牛乳、乳製品、コーヒー、緑茶、キャベツ、ジャガイモ、果物などに含まれるビタミンCは、尿酸の排出を促進する役割があるとされています。ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いため、調理時は長時間水にさらしたり、加熱せず、短時間で調理するものが望ましいです。
 また、いも類はビタミンCがでんぷんに守られているため、調理によるビタミンCの損失は少ないです。私の印象としては、痛風の患者様は牛乳、乳製品をほとんど摂取していない人が多く、牛乳などを飲んでもらうようにすると、1.2ヶ月後の尿酸値の低下を認めることが多々あります。
 明らかに尿酸値が高値または痛風発作を繰り返す人は投薬治療が必要ですが、健診で尿酸値が高めと言われたけど痛風発作の経験はない人などは、管理栄養士の、指導で食事を見直したりするとかなりの確率で尿酸値の改善を認めております。
 

 当クリニックは月二回、管理栄養士による栄養指導を行っております。高尿酸血症でお困りの方は、お気軽にお声掛けください。