こんにちは、kammyです!
中国・中国人の面白いところを紹介するブログです。
ここ数日、
規範主義の日本人と
実質主義の中国人
という比較をいくつか書いてきました。
ごく簡単に説明すると、「〜すべき」というルールや規範を大事にする日本人。
それに対して、日常でのルールや規範は比較的少なく、実質的な結果を重視する中国人、という話です。
この例として分かりやすいと思うのは、クルマのフロントガラス部分に携帯番号を残す習慣です。
中国都市部では、クルマの駐車スペースに対して車両数が多いこともあり、うまい駐車スペースが見つからないことがよくあります。
その時に、他人のクルマが出られなくなってしまうような場所にクルマを駐車することがあります。
出られなくなったクルマが出ていきたいときには、「ここに電話してくれればクルマを移動させるよ」という意味で、フロントガラスに携帯番号が貼られていたりします。
これって日本人的にはなかなか出てこない……少なくとも普及しない考え方だと思います。
日本では、
「他人が出られないような場所には駐車すべきではない」
「他人にはできるだけ迷惑をかけるべきではない」
「先に停めた人が優先されるべき」
といった数々の規範があります。
どれも暗黙の了解で、明文化されているわけではなく、日本人の頭の中にふんわりと、しかし確実にインストールされているものです。
だから、ふつうの日本人は、スマホ番号を残して、他人が出られない場所に駐車することはありません。
ところが、中国人は実質主義者、結果主義者です。
スマホ番号を残しておけば、出られなくなったクルマの運転手がいざ出たいときに自分に連絡ができる。
そして、自分がクルマを移動すれば、そのクルマは出ていくことができるから、「結果的に」何の問題もないじゃないかと考えます。
「自分が停めることができて、相手も出ることができる」
というこの結果もしくは実質のみを重視すると、フロントガラスにスマホ番号を残すことが最適解になるのです。
日本人が持っている多くの規範は、中国人の頭の中にはほとんどありません(脳内にインストールはされていても、あまり起動していません)
典型的な日本人としては、
「中国人の考える結果はとてもグッドなんだけど、う〜ん、そういうことじゃないんだよ」
とでも言いたくなる(笑)
携帯番号が置かれたクルマが、自分のクルマを遮るかたちで停まっている。
で、電話すると、別に何も言わずにクルマを移動する(時にはなぜ必要だったのかの理由さえ聞かれたりして…)
日本人的感覚としては、どこか肩透かしをくらったような感覚といえないでしょうか。
これは何か商品を買ったときの、店員さんの態度とかでもよく遭遇します。
たとえば商品に問題があったときに、日本人的感覚だとこんなふうに感じることがあります。
「う〜ん、結果としては正しい。だけど、なんか違うんだよ。たとえば、まず謝るとか、その原因をきちんと説明するとか、そういうのが欲しい」
いまサッとよい具体例が思いつかないのですが、中国人とやりとりしたことがある方なら、何かピンと来る出来事があるのではないでしょうか。
最終的な結果としては正しいんだけど、何かしっくりこない、ひっかかる。
そうした違和感は、規範主義と実質主義の違いからくるものだと考えると、なにか腑に落ちる気がします。
今回の記事、どうでしたでしょうか?
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