胸騒ぎ
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原題:Gaesterne
2022/デンマーク、オランダ 上映時間95分
監督・脚本:クリスチャン・タフドルップ
製作:ヤコブ・ヤレク
脚本:マッズ・タフドルップ
撮影:エリク・モルバリ・ハンセン
美術:サビーヌ・ビード
衣装:ルイーゼ・ニッセン
編集:ニコライ・モンベウ
音楽:スーネ・コルスター
出演:モルテン・ブリアン、スィセル・スィーム・コク、フェジャ・ファン・フェット、カリーナ・スムルダース、リーバ・フォシュベリ、マリウス・ダムスレフ、イシェーム・ヤクビ、イェスパ・デュポン、リーア・バーストルップ・ラネ、エードリアン・ブランシャール、サリナ・マリア・ラウサ、イラリア・ディ・ライモ
パンフレット:★★★★★(900円/40.6cm×27.3cm/16P。新聞を模したパンフで、情報が充実している上にダミー広告なども入ってて、センスが良い。ネタバレ前提なのもありがたいし、さすがは松竹事業部。PATUの今井さんも褒めてたし、「映画野郎」のじょ〜い小川さんが「このサイズも嫌がらせなのでは…」と仰有っていたのは納得しました。通販で買えるのもいいね)
(あらすじ)
休暇でイタリアへ旅行に出かけたデンマーク人の夫妻ビャアンとルイーセ、娘のアウネスは、そこで出会ったオランダ人の夫妻パトリックとカリン、息子のアベールと意気投合する。数週間後、パトリック夫妻から招待状を受け取ったビャアンは、妻子を連れて人里離れた彼らの家を訪問する。再会を喜び合ったのもつかの間、会話を交わすうちに些細な誤解や違和感が生じはじめ、徐々に溝が深まっていく。彼らの“おもてなし”に居心地の悪さと恐怖を感じながらも、週末が終わるまでの辛抱だと耐え続けるビャアンたちだったが……。(以上、映画.comより)
70点
ハリウッドリメイク版が公開されたということで、今さらながら今年5月公開作の感想を残しておきますよ。「胸騒ぎ」といえば「胸騒ぎの放課後」を思い出す…なんて昭和の話は置いとくとして。「デンマーク発の胸糞ホラー!」と評判が良かったので、それなりに興味が湧きましてね。今年の5月29日(水)、サービスデーを利用して、池袋HUMAXシネマズのシネマ2で鑑賞いたしました。「人間、ガッツが大事ッ!Σ(°д° ) クワッ!」と再確認しましたよ。
シネマ2、観客は17人くらい。「アグネスのぬいぐるみクッキー(石つき)」を摂取しながら観たのです。
本作の内容をササッと適当に書いておくと、イタリアでバカンスを楽しんでいたデンマーク人の夫婦(子連れ)が、“若干ワイルドで率直なところがあるけど愉快なムード”のオランダ人夫婦(子連れ)と知り合って、意気投合しまして。旅行後、オランダ人夫婦から「遊びにおいでよ!(o^-')b」的な絵葉書が届いたので泊まりに行ったら、「悪気はないのかもしれないけど、嫌だな…でも悪い人たちじゃないみたいだし、とりあえずガマンしようカナー (´Д`;(´Д`;し ウーン」みたいなことが延々続いた後、実はオランダ人夫婦は「旅先で知り合った家族の子どもを奪って舌を切除して、自分たちの子どもにしてた(両親は殺害)」なんて悪行を何度も繰り返してきたことが発覚! で、デンマーク人夫婦は自分らの娘の舌を切除された挙げ句に奪われてしまい、ションボリしたまま全裸で石打ちされて殺害されまして。オランダ人夫婦は次の獲物を探しに旅立つ…って感じで終わってたような気がします(うろ覚え)。
二組の家族が旅先で出会うシーンを貼っておきますね↓
良くも悪くも「胸糞が悪い!(`Δ´)」との評価がバンバン流れている本作ですが、実際に観てみると「確かに…胸糞が悪い… (`Δ´;)」というストレートな感想。私たちが社会生活を送る上で、「納得はできないけど、それほどたいしたことではないし、自分がガマンすれば済むから、とりあえず波風立たないようにしておくか」みたいなことって、多々あって。それゆえ、ホラーやサスペンスなどの作品において、そういった波風を立たせたくない人間心理をいやらしく突いてくるシーン自体はよくあるわけですが、これほどまでに連発してくるとは!Σ(゚д゚;) ナント! その部分はなかなかユニークだと感心しましたよ。
激怒するほどじゃないけど、気に障る…。そんな状況が頻発するのです↓
パンフに載っていた監督のコメントによると、本作のベースは実話。旅先で知り合ったオランダ人家族から「泊まりにこないか?」と誘いの連絡があって、その時は断ったものの、「実際に行ってたらどうなったんだろう?」という妄想を膨らませて作ったそうなんですが…。モデルとなったオランダ人家族からしてみるとあまりに失礼すぎる妄想でちょっと面白い。何はともあれ、被害者のデンマーク人家族には何度も「帰るチャンス」があったあたり、本作のオランダ人夫婦は人間を試すような悪魔的な存在っぽくて。そういうところは、多くの人が連想するであろう胸糞映画の金字塔「ファニーゲーム」っぽいと思ったり。
「ファニーゲーム」の予告編↓ 宇多丸師匠に勧められて鑑賞したんだよなぁ…(遠い目)。
ただ、リアリティを感じない分、ムカついても怖くはないというか。監督曰く、本作には「私たちは社会的な礼儀正しさを優先するあまり、悪意や敵意にあった時、どうすれば良いのかわからなくなっているのかもしれない」みたいなテーマが込められているみたいですけど、主人公夫婦があまりに無防備すぎじゃないですかね。そもそも私は絶対、旅先でちょっと知り合っただけの夫婦の家に泊まりにいかないし…(監督自身だって実際は行かなかったわけだし)。いや、百歩譲って「泊まりに行った」としても、何泊もします? もうね、ちょっと被害者バッシングっぽい文章になっちゃいますが(汗)、加害者側が不快だったのはもちろんだとしても、「じゃあ、さっさと帰れよ!( ゚д゚) カエレ!」みたいな気持ちで被害者側にもイラッとしちゃった次第。
あと、オランダ人夫婦を“悪魔的な存在”っぽい着地にしたのも「あんな犯行、すぐ発覚するだろ」的なリアリティがない部分の担保にしか見えないし、大体、超自然的な割にやることが小せぇよ。正直、本作の不穏な空気の作り方はとても上手で引き込まれたし、子どもという何よりも守るべき存在がいるのにオロオロするしかない夫婦を観ることで「人間、ガッツが大事ッ!Σ(°д° ) クワッ!」と再確認できたことは良かったけど…(あいつら、せめて指ぐらい噛みちぎれよ)。なんて言うんですかね、ちょっと監督の思惑が鼻について、そんなに好きな作品ではないです。で、先日、公開されたばかりのハリウッドリメイク版を観たんですが、それはまた別のお話。
今年の5月10日に公開された…ということで、もうすっかり配信されているのでした。
引き合いに出されがちな最悪の胸糞映画。ハリウッドリメイク版もあります。
ちょっと思いだした胸糞映画。これもハリウッドリメイクされてるんですよね〜。