ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り(吹替版、字幕版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り(吹替版、字幕版)(ネタバレ)

※今回の記事は、映画とは直接関係ないような文章もダラッと書かれているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。

 

 

 

 

ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り(吹替版、字幕版)

 
 
原題:Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves
2023/アメリカ 上映時間134分

監督・製作総指揮・脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー

製作:ジェレミー・ラッチャム、ブライアン・ゴールドナー、ニック・メイヤー

製作総指揮:デニス・L・スチュワート、クリス・パイン、ゼブ・フォアマン、グレッグ・ムーラディアン

原案:クリス・マッケイ、マイケル・ジリオ

脚本:マイケル・ジリオ

撮影:バリー・ピーターソン

美術:レイモンド・チャン

衣装:アマンダ・モンク

編集:ダン・レーベンタール

音楽:ローン・バルフェ

出演:クリス・パイン、ミシェル・ロドリゲス、ジャスティス・スミス、ソフィア・リリス、レゲ=ジャン・ペイジ、クロエ・コールマン、ヒュー・グラント、デイジー・ヘッド、イアン・ハンモア

パンフレット:なし

(あらすじ)
さまざまな種族やモンスターが生息する世界、フォーゴトン・レルム。盗賊のエドガンと相棒の戦士ホルガは、ある目的のために旅に出る。これまでにもさまざまな修羅場をくぐり抜けてきた彼らだったが、今回の冒険は一筋縄ではいきそうにない。そこで、魔法使いサイモンとドルイドのドリック、聖騎士のゼンクを仲間に加え、パーティを組む。ダンジョンに立ちはだかる困難や手ごわい敵の数々、そして高難度のクエストを乗り越えていくうちに、彼らは全世界を脅かす巨大な悪の陰謀に対峙することになる。(以上、映画.comより)


予告編はこんな感じ↓

 

 

 

99点

 

※本作はパンフレットが作られていないワケですが、公式サイトにプロダクションノートがあるのと、何よりもマイケル・スタンフォードさん「『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』を原作TRPG側から紹介してみた」という記事が超タメになるので、ぜひ読んでッ!

※本作のキャラクターや設定を実際の「D&D」に活かしたい方はマイケル・スタンフォードさん「『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式データ集私訳版『アウトロー名鑑』&『伝説の秘宝』」にデータがあるので、ぜひ使ってみてッ!

※追記しました(4/21)

 

「ダンジョンズ&ドラゴンズ(略称:『D&D』もしくは『DnD』)」とは、アメリカで1972年に生まれたTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)であり、「E.T.」「ストレンジャーシングス」にプレイするシーンが出てくるほど有名だし、1980年代後半から1990年代前半にかけては日本の一部でもブームになっていた…といったことは、とても便利なwikipediaなどをチェックしていただくとして(手抜き)。昨年、それをベースにした映画が公開されると聞いた時は、2001年に公開された映画版がそれほど好きじゃなかったのもあって、「あー、またやるんですか (゚⊿゚) ヘー」「今度の映画はちゃんとパーティー感がありそうだな ( ゚д゚)」程度の期待値だったんですけれども(特典が面白かったので前売り券は買った)

 

 

「E.T.」の「D&D」シーン、絵本にも載ってました(「E.T. (名作映画イラストレーション絵本)」より)。

 

今回の映画の前売り特典はなんと「ゼラチナス・キューブ風呂」でしたよ。体が溶けなくて良かった… (ノω・、) アブナカッタ...

 

「D&D」の公式HPを貼っておきますね。でもゲームについての説明はホビージャパンのHPの方がわかりやすいかも。

 

 

詳細は省きますが、私は若かりし頃に「D&D」にハマってたということで、今年3月23日(木)、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション(略称:アトロク)」「『D&D』特集」に出演することになりまして。そしたら、一緒に出演する(というか、この方がメイン)映画ライターの多田遠志さんが「映画も観といた方がいいですよ ( ̄ー ̄) ニヤッ」と、試写会に誘ってくれたから、超ありがたい話 (´∀`) アリガタイ で、映画公開前の3月16日(木)に半日分の有給を取得して浮かれながらマスコミ試写会にて吹替版を鑑賞して、さらに4月11日(火)にグランドシネマサンシャイン池袋にて字幕版を観てきました。私的には「100点!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!」の映画でしたよ、エンドクレジットで日本版主題歌が流れなければーー。

 

 

最初に観たのは日本語吹替版でして。マスコミ試写、掲載媒体は「アトロク」って書いちゃった!(*ノ▽ノ) キャッ!

 

その後、コカコーラゼロを摂取しながら、字幕版を鑑賞。客席は7割ぐらい埋まってたような。

 

 

なお、基本的には「D&D」の知識がまったくなくても楽しめるので、「ファンタジー世界を舞台にした、愉快なアクションアドベンチャー映画」と聞いて食指が動いた方は、こんなネタバレ全開のブログなど読まずに、ササっと劇場に足を運んだ方が良いのは間違いないかと思います。ちなみに、私のオススメは字幕版でございます。というのは、やはり独特な用語がバンバン出てくるので、文章で見た方が理解しやすかったんですよね(特に「D&D」が好きな人は字幕版の方が良いと思う)。あと、ごめんなさい、吹替版は「インテレクト・ディヴァウラー」「脳みそ君」と訳したりと、“独特のふざけ感”が合わない場面がいくつかあった…ってのは私の好みの話ですがー。

 

 

正直、脳みそ君に関してはこんな気持ちでした(「刃牙道」第14巻より)。字幕版では「ロクノン」って読んでましたな。

 

 

まぁ、お話を適当かつ雑に書いておくと、舞台はフォーゴトン・レルムバード(吟遊詩人)のエドガン(クリス・パイン)と相棒のバーバリアン・ホルガ(ミシェル・ロドリゲス)が脱獄するところから始まりまして。かつての仲間だったローグ(ならず者)のフォージ(ヒュー・グラント)から、自分の娘キーラ(クロエ・コールマン)と亡き妻を生き返らせるための「よみがえりの石板」を取り戻すため、ソーサラー(魔法使い)のサイモン(ジャスティス・スミス)、ドルイドのドリック(ソフィア・リリス)と組んで、さまざまな冒険に挑む…ってな調子。セクシーなパラディン(聖騎士)が大活躍したり、デブのドラゴンに追われたり、死のゲームに挑んだりしつつ、いろいろあって、邪悪なウィザード(魔術師)・ソフィーナを倒して、エドガンたちは街を救って英雄になりまして。フォージは監獄に入り、エドガンたちは「オレたちの冒険はこれからですな〜 ( ´ω`)(´ω`し デスナ-」的な雰囲気で終了。ポストクレジットシーンでは、「5番目の質問を待つ死体 (゚Д゚) ダレカー」が出てきてましたよ。

 

 

そしてエンドクレジットでは、字幕版でもMAZZEL「MISSION」が流れたというね↓

 

 

 

3月23日に放送された「『D&D』特集」にて、たぶん多田遠志さんが「海外ではファンタジー版『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と称賛されている」的なお話をされたと思うんですが、「その通り!m9`Д´) ビシッ」というか(尻馬に乗った文章)。非常にイイ感じのチーム感に溢れていて、それこそTRPGの「D&D」はそこがキモなだけに、とても良い映像化じゃないでしょうか。監督・製作総指揮・脚本を担当したジョナサン・ゴールドスタインとジョン・フランシス・デイリー、原案のクリス・マッケイ、脚本のマイケル・ジリオらの経歴については、公式サイトのプロダクションノートを読んでいただければと思うのですが(手抜き)、そりゃあ「適度なユーモアに溢れつつもしっかりしたドラマ」を描けるよなぁと感心することしきり。さらに役者さんたちはみんな魅力が引き出されていて、私的には特にクリス・パインがベストだったというか。最初から最後まで「腕っ節ではまったく役に立たない」のに、ちゃんと「欠かせないメンバー」で、ああいう「まったくマッチョじゃないヒーロー像」って結構新しいんじゃないでしょうか。それと、ヒュー・グラントの胡散臭さは最高でしたね〜。

 

アクションも面白かった。観た人は誰もが思う部分でしょうけど、次々と違う動物に姿を変えながら逃げるドリックをワンカット長回し風で見せたのは本作の白眉じゃないでしょうか。ラスト、ソフィーナとのバトルも全員の個性とスキルを活かしていて、見応えがありました。私的には、「プロジェクトA」「ブレード 刀」のラストバトルを翻案した感のある「るろうに剣心 伝説の最期編」の1vs3バトルとか、「アベンジャーズ」のハルクvsロキとか連想したりしてね。つーか、最後にエドガンったら、妻ではなくホルガを生き返らせて、その選択が凄まじく泣けるワケですけど、その時の「思い出が頭をよぎります」演出ライアン・クーグラー監督作品っぽさがあったりして。なんて言うんですかね、悪く言うと全体的にパッチワーク感があるんですけど、私的には今までのエンタメ映画の良いところを合わせた集大成的作品に思えて、とてもグッとくる1本になったのです ( ;∀;) イイエイガダナー

 

 

ちなみに、「ブレード 刀」ツイ・ハーク監督の最高傑作だと思うので(ストーリーはよくわからないけど)、みんな観て!

 

 

 

それと、「D&D」をそれなりに嗜んでいた私的には、実際のプレイを当てはめて観ちゃう部分があって。例えば、途中に出てくるパラディンのゼンクとかはDM(ダンジョンマスター)が物語の進行のために登場させたら思いのほか活躍しちゃったNPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)っぽいとか思っちゃったりしてね (´∀`) アラアラ あと、確かTwitterで超便利な「ここ・そこの杖」を「プレイヤーが橋を壊すという予想外の行動をしてしまったので、DMがフォローとして出した」みたいな解釈をしてる人がいて、そういうのも素晴らしいなと。世界観とそのビジュアルも良くて、昔々、フォーゴトン・レルムを舞台にした小説(「アイスウィンド・サーガ」とか「ダークエルフ物語」とか)を読んだり、シナリオで遊んだりしたことも思いだして、あまりの懐かしさに…なんか…シンミリする私もいた次第 (´・ω・`) シンミリ

 

 

あと「『D&D』特集」チェインメイルを被った身としては、劇中で見ると「あれ重いんだよな」と思った…って、どうでもいいな。

 

 

ただ、大きな不満もあって。「パンフレットに映画をイメージしたシナリオとか付いてたら3000円でも買っちゃうな!(〃∇〃)」なんて期待してた身としては、「公式パンフレットが作られていない」のは心底失望しました(ゲームのキャラクターシートのデザインをベースにしたキャスト&キャラクター紹介のページとかあるのかと思ってたのに…)、そもそも元となったゲームの「D&D」とコラボした宣伝や企画が全然ないホテルに宿泊して〜程度)ってことには不満を感じたりしましたけど、それはそれとして。ハッキリ言って、日本版主題歌をエンドクレジットで流すのはマジやめてほしい。本当に映画の雰囲気台無しだし、百歩譲って吹替版だけにしてよって話SKY-HIさんとMAZZELは悪くないです。まぁ、そのおかげで観客動員が大幅に増えるのかもしれないけどさぁ。私だって、配給会社の人をバカだとは思ってませんよ。もしかすると、社内ではこんなやり取りがあったりするのかなとは思うのです↓

 

 

(・∀・) 部長、日本版主題歌なんてやめましょうよ! 多くの映画ファンが反対してますよ!

( ´_ゝ`) なるほど、じゃあ、入れないとして、それで観客が入らなかったらどうするの? キミは責任が取れるの?

(・∀・;) いや、でも、映画ファンはそのままの作品が観たいんだと思うんですよ…。

( ´_ゝ`) そんな映画ファンなんて、何人いると思う? 彼らが絶賛して何度も足を運んだ「マッドマックス 怒りのデス・ロード」なんて、2015年日本国内映画興行収入ランキングでは38位なんだよ? 今売り出し中のミュージシャンとタイアップすれば、地上波の芸能ニュースに取り上げられて、もっと多くの人が劇場に来る可能性が上がる。それに、映画ファンなんて人種は作品が気に入ったら、文句を言いながらも観るから大丈夫だよ。「マッドマックス〜」なんてモロにそうじゃん(笑)

(´Д`;) じゃ、じゃあ、ゲームの「D&D」とコラボした企画とかやりましょうよ。TRPGファンが劇場にきますよ。

( ´_ゝ`) TRPGなんて別に流行ってないじゃん。やってる人も少ないし、そんなことに予算と手間を使う必要あるの? どうせなら居酒屋とコラボするか。たくさんの人の目に触れるだろ。あと、あの脳みそモンスター、「脳みそ君」って名前にするのはどうだ? 面白いだろ?

(´Д`;) いや、元のゲームが好きな人は、そういったふざけたネーミングを喜ばないのでは…。

( ´_ゝ`) だ〜か〜ら! TRPGなんて知らない奴がほとんどなんだから、話題にさえなればいいんだよ。ちゃんと「脳みそ君」にしとけよ。

(`Δ´;) ぐぬぬ…ぐぬぬ…。

 

 

ううむ、自分で考えた雑な妄想でしかないのに、勝手に半べそをかきながら「ぐぬぬ…」という気分になっている私は、ちょっと疲れているのかもしれませんな…(遠い目)。何はともあれ、映画がとても楽しかっただけでなく、かつで「D&D」に熱くなっていたことを思い出させてくれたし、おかげで「『D&D』特集」にも出られたし、最近あらためて「D&D」をプレイするキッカケにもなったということで、私的に本作は今年ベスト級の1本でしたヨ (´∀`=) ダイスキ で、映画を観てTRPGに興味が湧いた方は、現在公式が絡んだ初心者向けイベントがあちこちで実施されているので、そちらに行ってみるのも良いかと思います(私は行くッ!)。おしまいッ!

 

4/21追記

「ムービーウォッチメン」の宇多丸師匠の時評がアップされたので、聴いてor読んでみてッ!

 

 

 

 

ということで、元となったTRPGを貼っておきますね。買いました。

 

 

初めての人はこれがいいかも。私は「デラックス・プレイ・ボックス」を買ったんですが…。

 

 

2001年に日本公開された映画化作品。少年の成長モノみたいな感じなのがなぁ。

 

 

パーティー感が出てくる2作目。1作目より全然好き。

 

 

なかなかダークな3作目。ラスト、ビームで解決しちゃうのは嫌いじゃないです。